武曲星と天相星:実業家と宰相

ひとりはすぐ答えを出し、ひとりはみんなを丸く収める・4分

武曲・実業家
武曲
実業家
天相・宰相
天相
宰相

四化表に載っていない星

四化の表を探しても、天相星は見つかりません。この星が力を出せるかどうかを、昔の人は左右のマスにだれが住んでいるかで見ました。このレッスンのもうひとつの星、武曲星は、よく知られた財の星です。

武曲・実業家
リーダータイプ・実業家
「気持ちはわかりました。で、成果は?」

武曲星:財の星

の化気は財で、将の星でもあります。武曲星の強い友だちはものの言い方がストレートで、意見を求めると、まず予算と期限を聞いてきます。引き受けたことはやり遂げますが、耳ざわりのいいことはあまり言いません。気づかいは、言葉より行動で示すタイプです。

天相・宰相
リーダータイプ・宰相
「職場の仲裁係。夕方6時には電池切れ。」

天相星:宰相

の化気は印です。印は昔の役所の印章で、押せばお墨付きになります。天相星の強い友だちはグループの調整役で、両者が言い争いになると、それぞれの話を別々に聞き、みんなが引き下がれる落としどころを探します。

天相星はお隣さんを見る

天相星は環境の影響を強く受けます。昔の人は、その左右のマスにだれがいるかを見ました。これをといいます。星の置き方の決まりで、天相星の両隣はいつも巨門星と天梁星です。

武相同宮

武曲星は紫微星のチーム、天相星は天府星のチームで、二つの星は寅と申で同宮します。決める役と調整する役が同じマスにいて、現実的で全体も見えます。

『紫微斗数全書』巻一「諸星問答論」
天相は南斗の爵を司る星、化気を印と為す。

やさしく言うと天相星は位と印章を司ります。印を押すのは、物事にお墨付きを与えることです。だから天相星は、頼りになり、節度のある印象を与えます。

命盤で見てみるサンプル命盤

武曲星と天相星はどこに?

武曲星のある部屋では結果を重んじ、天相星のある部屋ではみんなに気を配ります。

武曲星は兄弟宮に、天相星は田宅宮にあります。

天同廟
夫妻宮
癸巳104–113
破軍旺
子女宮
壬辰94–103
借天機巨門
財帛宮・身
辛卯84–93
廉貞廟
文曲平科
天鉞
疾厄宮
庚寅74–83
武曲旺
天府旺
天魁
兄弟宮
甲午114–123
太陽得権
太陰不
左輔
右弼
命宮
乙未4–13
表現タイプ・太陽2001年4月26日・戌の刻
年辛巳
月癸巳
日辛巳
時戊戌
金四局
命主 武曲・身主 天機
借太陽太陰
地空
火星得
遷移宮
辛丑64–73
七殺旺
文昌得忌
奴僕宮
庚子54–63
貪狼平
鈴星陥
陀羅陥
父母宮
丙申14–23
天機旺
巨門廟禄
禄存
地劫
福徳宮
丁酉24–33
紫微得
天相得
擎羊廟
田宅宮
戊戌34–43
天梁陥
天馬
官禄宮
己亥44–53
武曲
兄弟宮(午の宮)・旺
天相
田宅宮(戌の宮)・得

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ミニテスト

天相星のよしあしを、昔の人はよく何で見た?

  1. 左右のマスの星
  2. 生まれた季節
  3. 引っ越したことがあるか
答えを見る

左右のマスの星
天相星は環境の影響を強く受けるので、昔の人は左右の夾宮にだれが住んでいるかを見ました。

天相星を読むときは、まず左右のお隣さんを見ます。

深掘り

武曲星:化気は財

『全書』は武曲星を「北斗第六の星」とし、「すなわち財帛宮の主」と書き、さらに「天にあっては寿を司り、数にあっては財を司る」としています。化気は財。わかりやすく言えば、結果と実際を重んじ、形になってはじめて意味があると考える星です。『全書』は武曲星の人を「性剛にして果決、喜あり怒あり」と表しています。ですから武曲星が命宮にある人を、紫微斗数ではこう読みます。決断が早く、まっすぐで、実行力がある。耳ざわりのいいことはあまり言わず、感情を表すのも苦手ですが、できることは必ずやります。

武曲星の輝度はとても安定しています。辰・戌・丑・未で廟、子・午で旺、巳・亥で平で、巻三ははっきり「失陥なし」と書いています。辰戌丑未を昔の人は「四墓」と呼び、ものをしまっておく場所でした。財の星を倉にしまうのがいちばん合っている、というわけです。

古書には、よく引用される一句があります。

武曲命を守れば福軽きにあらず、貪狼は少年郎に発せず。

この句の前には「貪狼に会えば少年に利あらず」という一句があり、武曲星が貪狼星に出会った場合のことを言っています。武曲星が命宮にあれば福は薄くないけれど、貪狼星と同宮したり出会ったりすると、若いうちに花開くことは少ない、という意味です。武貪は丑・未で同宮し、ちょうど墓の地にあたります。「斗数骨髄賦」には「貪武墓中に居れば、三十にしてはじめて福を発す」とあります。若い人向けにわかりやすく言えば、この組み合わせのテンポは、続けるほどに安定していくものだということです。20代で貯金ができなくても、この先もできないという意味ではありません。

天相星:化気は印

天相星は「南斗の爵を司る星」で、化気は印です。印は昔の役所の印章で、押せばお墨付きを与えたことになります。天相星が命宮にある人は、公平で頼りになり、見た目も大事にする印象を与えることが多く、グループの中でいちばん調整が上手で、場を丸く収めるのが得意な人です。『全書』はこの星を「人の難を見れば惻隠の心あり、人の悪を見れば不平の気を抱く」と書き、さらに「日月の光を佐け、兼ねて廉貞の悪を化す」とも書いています。人が光るのを助け、強すぎるものを穏やかに整えることもできる、ということです。

天相星の輝度はおおむね悪くなく、卯・酉だけで落陥します。

天相星は夾宮を見る

後世は天相星を読むとき、左右の二つのマス、つまりを特に見ます。星の置き方の決まりで、天相星の両隣はいつも巨門星と天梁星なので、よしあしは巨門星のマスで決まることが多いのです。

  • 巨門星が化禄で、反対側が天梁星(蔭)なら、後世はこれを「財蔭夾印」と呼びます。環境があなたを支えてくれます。
  • 巨門星が化忌で、反対側に擎羊星があれば、後世はこれを「刑忌夾印」と呼びます。引っぱり合いにはさまれ、多めに力がいります。

「財蔭夾印」は『全書』の「定富局」にすでにあり、原文は「相、命を守り、武梁来たりて夾む」です。財はもともと武曲星を指していました。ところが星の置き方では武曲星が天相星の隣に来ることはないので、のちの人が巨門星の化禄と読み替えたのです。「刑忌夾印」のほうは後世の言い方で、『全書』の「太微賦」には「刑囚夾印は刑杖これ司る」という一句があるだけです。ふつうは擎羊星(刑)と廉貞星(囚)が天相星と集まる形と読みます。

面白いことに、『全書』の本文は天相星自身の芯の強さを高く評価していて、「悪に随いて志を変えず、殺によりて改移せず」と書いています。二つの説は一緒に覚えておけます。天相星そのものはしっかり立っているけれど、その仕事は人にお墨付きを与えることなので、だれにお墨付きを与えるかで結果が大きく変わる、ということです。職場で言えば、同じ参謀役でも、よい上司につけば右腕になり、合わない上司につけば後始末ばかりすることになります。

武相はペア

武曲星は紫微星系、天相星は天府星系に属し、二つの星は寅と申で同宮します。ここで武曲星は得地、天相星は廟です。ひとりが決め、ひとりが調整する。現実的で全体も見えていて、お金も人も管理する立場によく見られます。

四化の豆知識

『全書』巻二の四化の口訣によれば、武曲星は己年に化禄、庚年に化権、甲年に化科、壬年に化忌になります。天相星はまったく四化に加わらず、十四主星の中で四化表に見当たらない数少ない星です。だからこそ、左右のお隣さんを見ることがいっそう大事になります。

出典:『紫微斗数全書』巻一「諸星問答論」「太微賦」「斗数骨髄賦」
出典:『紫微斗数全書』巻三「論諸星同垣各司所宜分別富貴貧賤夭寿」

この回の用語

武曲
武曲星は財の星で、将の星でもあります。現実的で決断が早く、行動で示すタイプ。口当たりのいい言葉は得意ではありません。
天相
天相星は宰相の星。公平で調整が上手、見た目も大事にします。両隣の宮にどんな星があるかで表れ方が変わります。
夾宮
ある宮の両隣にある星。二軒の隣人のように、間に挟まれた宮に影響します。
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