生時は確かめるべきことを論ず

〈論人生時要審的確〉

『紫微斗数全書』巻三・論命と行限・原文と現代語訳

はじめに

〈生時は確かめるべきことを論ず〉は一段だけの篇で、盤を立てる前に生まれた時刻をはっきりさせておくよう念を押しています。

全書は、子と亥の二つの時がもっとも定めにくいと言います。子の時には十刻あり、前半は前夜の亥の時に属し、後半がようやく当日の子の時に属します。雨や曇りで日の影が見えないときは、羅経を使って本当の時刻を確かめなければならず、誤れば命は当たらなくなる、としています。

星格での子の時の扱いはここと違います。その段の説明を見てください。底本の「推祥」は〈推詳〉の誤りです。

1如人生子亥二時最難定,準要仔細推祥,如子時有十刻,上午刻屬昨夜亥時,下午刻屬今日子時,如天氣陰雨之際,必須羅經以定真確時候,若差訛則命不準矣。

書き下し如し人子亥二時に生まるるは最も定め難し、準じて仔細に推祥するを要す、如えば子時に十刻有り、上午の刻は昨夜の亥時に属し、下午の刻は今日の子時に属す、如し天気陰雨の際は、必ず須く羅経を以て真確の時候を定むべし、若し差訛すれば則ち命準ぜず。

現代語訳人が子・亥の二つの時に生まれた場合は、もっとも定めにくく、かならず細かく推し量ってくわしく調べる必要があります。たとえば子の時には十刻あり、前半の刻は前夜の亥の時に属し、後半の刻は当日の子の時に属します。雨や曇りの天気のときは、かならず羅経を使って本当の時刻を確かめなければなりません。時刻を誤れば、命は当たらなくなります。

刻
昔の時間の単位。一昼夜が百刻。
羅經
羅盤。ここでは器具を使って時刻を測ることを指します。
差訛
誤り。

校勘 「準要仔細推祥」の「推祥」は〈推詳〉とすべきところです。

星格のやり方星格は子の時を朝の子の時と夜の子の時に分けます。0時〜1時は当日の子の時、23時〜24時の夜の子の時は翌日の子の時として数えます。全書のここでは、子の時の前半は前夜の亥の時、後半は当日の子の時に属するとしていて、両者は違います。

解説

この段の要点は、子と亥の二つの時がもっとも定めにくいということです。どちらも日の境目にまたがっているので、一刻違うだけで日が変わり、日柱も誕生日も変わって、それにつれて命宮や紫微星の位置まで変わってしまいます。全書の分け方は、子の時の前半は前夜の亥の時、後半は当日の子の時というもので、星格の朝の子の時・夜の子の時の分け方とは違います(上の「星格のやり方」を見てください)。実際には、夜11時から朝1時の間に生まれた人は、両方の立て方で盤を出して見くらべるのがいちばんです。「羅經」はもともと羅盤のことで、ここでは器具で時を測ることを指しています。今なら出生証明書の時刻がいちばんよい記録ですが、その年に夏時間が行われていなかったかには気をつけてください。夏時間なら、時計の時刻が実際より1時間早くなっています。

✎ メモ
底本原文(ウィキソース、一部簡体字)
如人生子亥二时最难定,准要仔细推祥,如子时有十刻,上午刻属昨夜亥时,下午刻属今日子时,如天气阴雨之际,必须罗经以定真确时候,若差讹则命不准矣。

よくある質問

子の時に生まれたら、どちらの日として数えますか?

全書のこの篇は、子の時の前半は前夜の亥の時に、後半は当日の子の時に属するとしています。星格のやり方では、夜の子の時(23時〜24時)は翌日の子の時として数えるので、全書とは違います。

なぜ子の時と亥の時がもっとも定めにくいのですか?

この二つの時は二日にまたがり、しかも夜中にあるからです。昔は時計がなく、雨や曇りの日は空の様子も見えませんでした。全書は羅経を使って正確に定めるべきで、そうしなければ「命不準矣」と言っています。

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