紫微斗数の副星・六吉星

天魁星とは?

天魁星は昼の貴人。年上の人や、表立って引き立ててくれる人を表します。

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人生には、自分では開けられないのに、誰かが代わりに開けてくれる扉があります。天魁星(てんかいせい)が表すのは、そういう人です。上司、先生、年長者、先輩。人前であなたを引き上げ、太鼓判を押してくれる人です。天鉞星(てんえつせい)と対になっていて、昔の人は2つを合わせて「天乙貴人」と呼びました。自分の貴人の星がどの宮にあるかを知るには、まず命盤を作ってみてください。

天魁星はどんな星か

天魁星は六吉星(ろくきちせい)のひとつです。星格では「昼の貴人」と呼んでいます。年長で、立場があり、表立って引き立ててくれる人です。天鉞星は「夜の貴人」で、控えめに、表に出ないところで助けてくれます。一方は陽、一方は陰。一方は表、一方は裏です。

天魁星の配置の出し方

天魁星は生まれ年の十干で決まるので、同じ年に生まれた人の天魁星はみな同じ十二支に入ります。『紫微斗数全書』巻二の「安天魁天鉞訣」の歌はこうです。

甲戊庚は牛羊、乙己は鼠猴の郷、六辛は虎馬に逢う。

歌の各句が十二支の組を挙げていて(「牛羊」は丑と未、「虎馬」は寅と午)、展開すると次のようになります。

  • 甲・戊・庚の年:天魁星は丑(牛)、天鉞星は未(羊)。
  • 乙・己の年:天魁星は子(鼠)、天鉞星は申(猴)。
  • 辛の年:天魁星は午(馬)、天鉞星は寅(虎)。
  • 壬・癸の年:天魁星は卯(兎)、天鉞星は巳(蛇)。
  • 丙・丁の年:天魁星は亥(猪)、天鉞星は酉(鶏)。

ウィキソースの翻刻では丙・丁の句が「猪狗」となっていますが、これは書き写しの誤りで、一般的な配置法も星格も亥と酉を使います。この表からもわかるとおり、天魁星と天鉞星は辰と戌の宮には決して入りません。後世の命術書は辰を天羅、戌を地網と呼び、「貴人は羅網に落ちない」とよく言いますが、それはこのことを指しています。

古書の言葉

『全書』巻一の「諸星問答論」にはこうあります。

魁鉞は斗中、科を司る星なり。命に入れば坐貴向貴、或いは左右の吉聚を得れば、富貴ならざる無し。

同じ段の歌は「天乙貴人、衆の欽する所」で始まります。昔の人は天魁星と天鉞星を、試験や名声を司る星であり、困難にぶつかったときに「必ず貴人の成就扶助を得る」星だと考えていました。今の暮らしに置き換えると、進学、就職、昇進のように誰かのうなずきが必要な関門で、天魁星を持つ人は口添えしてくれる人に出会いやすい、と読めます。

天魁星が命宮にある場合

天魁星が命宮にあると、主星に「目に留まりやすく、引き立てられやすい」という層が加わります。紫微斗数ではこう読みます。

  • 目上の人との縁に恵まれます。 先生、上司、先輩がチャンスをくれやすく、大事な場面で推薦してくれる人がいます。
  • 品のある印象を与えます。 頼れる、節度のある人という印象で、改まった場でチームの代表を任されやすいです。
  • チャンスは上からやってきます。 自分から突っ込んでいくより、任務を任されたり、声をかけられたりすることのほうが多いタイプです。

天魁星の助けは「人からもらうもの」です。引き上げてもらったあと、そこでしっかり立てるかどうかは自分しだい、ということも覚えておきましょう。

十二宮での天魁星

  • 官禄宮:職場で自分を見いだしてくれる人が現れやすく、昇進の仕組みがある組織で伸びやすいです。
  • 財帛宮:お金が目上の人、上司、表立った協力とかかわりやすいです。巻二の「財帛」には「魁鉞は清高の中に財を生じ、一生意に遂ぐ」とあります。
  • 遷移宮:外で影響力のある人に出会いやすく、外の場で評価されます。
  • 夫妻宮:パートナーが自分より大人びていたり、ある面で導いてくれる人だったりします。巻二の夫妻宮の段には「天魁天鉞は多く夫婦の美麗を主る」とあり、昔の人はパートナーが際立つ配置と読みました。
  • 父母宮:目上の人や上司との関係がたいてい良好で、組織の資源も得やすいです。
  • 福徳宮:困ったときにも「きっと誰かが助けてくれる」と心のどこかで思えるので、あまり慌てません。

天魁星の四化

天魁星は化禄・化権・化科・化忌のどれにもなりません。もともと「科名」、つまり試験や名声の色合いを持つ星なので、化科と合わせて見ることがよくあります。天魁星と化科が同宮するか、同じ宮を照らすと、昔の人は名声、試験、評価の力がより強まると読みました。化科の意味は化権・化科の回で扱っています。

天魁星のよくある組み合わせ

  • 坐貴向貴:天魁星が命宮に、天鉞星が対宮にある(またはその逆)形で、2人の貴人が前と後ろから照らします。甲・戊・庚の年に生まれ、命宮が丑か未にある人だけに起こります。
  • 魁鉞夾:天魁星と天鉞星がある宮を両側からはさむ形です。上の表のとおり、丙・丁・壬・癸の年にしか起こらず、はさまれるのは必ず戌か辰の宮です。
  • 天魁星と左輔星・右弼星、文昌星・文曲星:古書には天魁星と天鉞星が「左右の吉聚を得れば富貴ならざる無し」とあります。六吉星がそろうほど、助けは完全な形になります。

六吉星全体の読み方は六吉星の回に、夾宮の見方は夾宮の回にまとめています。

よくある質問

天魁星は何を表しますか?

天魁星は紫微斗数の六吉星のひとつで、昔は天乙貴人と呼ばれました。先生、上司、先輩のような目上の人からの、表立った引き立てを表します。天魁星のある宮では、その分野で人前で口添えしてくれる人が現れやすくなります。

天魁星と天鉞星の違いは何ですか?

天魁星は陽の貴人で、表立った、年長で立場のある人からの引き立てに寄っています。天鉞星は陰の貴人で、控えめで表に出ない助けに寄っています。どちらも生まれ年の十干で配置が決まり、同じ年に生まれた人は同じ位置になります。

天魁星の配置はどう出しますか?

生まれ年の十干で決まります。甲・戊・庚の年は丑、乙・己の年は子、辛の年は午、壬・癸の年は卯、丙・丁の年は亥です。十干は旧暦の年で数えるので、旧正月より前に生まれた人は前の年として扱います。

坐貴向貴とは何ですか?

天魁星と天鉞星の一方が命宮に、もう一方が対宮にあって、2人の貴人が前と後ろから照らす形です。配置の決まりから、甲・戊・庚の年に生まれ、命宮が丑か未にある人だけに起こります。

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ここに書いたのは一般的な読み方です。あなた自身の命盤では、星の明るさ、三方四正、流年によって変わってきます。

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