流月・斗君とは?
目次
流月(りゅうげつ)とは、紫微斗数で1年をさらに12か月に分けて見る運限のことで、まず「斗君(とくん)」を出し、斗君のマスをその年の1月として、そのあと1か月ごとに1マス順行します。斗君は月将とも呼ばれ、流月の起点です。流月は運限のなかでもいちばん細かい層のひとつで、大限と流年の下に置いて読みます。大きな方向がつかめていないまま月単位まで細かく見ても、かえって混乱するだけです。
まず要点:
- 公式:斗君=流年命宮を1月として生まれ月まで逆に数え、そのマスを子の刻として生まれた時辰まで順に数えたところ。
- 近道:斗君は命宮の十二支と流年の十二支だけで決まります。命宮が寅の人は、斗君が流年命宮と同じマスです。
- 毎年1マス動く:流年が毎年1マス順行するので、斗君もいっしょに1マス動きます。
- 読み方:流月のマスが生まれ持った命盤のどの宮か、月の十干の四化がどこに入るかを見て、流年に重ねて読みます。
斗君の出し方
『紫微斗数全書』巻二の「安斗君訣」にはこうあります。
流年の太歳の宮から正月を起こし、生まれ月まで逆に数え、さらに生まれ月から子の刻を起こして、生まれた時刻まで順に数えて斗君を置く。
覚え歌もあります。
太歳の宮で正月を起こし、生まれ月まで逆にたどって止まる。その宮から子をめぐらせ、生まれた時まで順に進めて斗星を置く。
やさしく言うと、手順は2つです。
- 今年の流年命宮(今年の十二支のマス)を1月として、反時計回りに旧暦の生まれ月まで数えます。
- そのマスを子の刻として、時計回りに生まれた時辰まで数え、止まったマスが斗君、つまり今年の1月です。
実際に計算してみる
旧暦3月、辰の刻生まれの人が、2026年の丙午の年を見るとします。
- 今年の流年命宮は午です。午を1月として、反時計回りに3月まで数えます。1月が午、2月が巳、3月が辰です。
- 辰を子の刻として、時計回りに辰の刻まで数えます。子が辰、丑が巳、寅が午、卯が未、辰が申です。
申で止まるので、申が2026年の1月、2月が酉、3月が戌と、1か月ごとに時計回りに1マス進みます。3月の辰の刻に生まれた人は命宮が子なので、この年の流月は生まれ持った十二宮をこう回ります。
| 旧暦の月 | 月の干支 | 流月命宮 | 生まれ持った宮 |
|---|---|---|---|
| 1月 | 庚寅 | 申 | 財帛宮 |
| 2月 | 辛卯 | 酉 | 子女宮 |
| 3月 | 壬辰 | 戌 | 夫妻宮 |
| 4月 | 癸巳 | 亥 | 兄弟宮 |
| 5月 | 甲午 | 子 | 命宮 |
| 6月 | 乙未 | 丑 | 父母宮 |
| 7月 | 丙申 | 寅 | 福徳宮 |
| 8月 | 丁酉 | 卯 | 田宅宮 |
| 9月 | 戊戌 | 辰 | 官禄宮 |
| 10月 | 己亥 | 巳 | 奴僕宮 |
| 11月 | 庚子 | 午 | 遷移宮 |
| 12月 | 辛丑 | 未 | 疾厄宮 |
この表によると、この人の2026年の1月はお金のことが重心で、5月に流月が自分の命宮に戻り、9月には官禄宮に入って仕事のことを強く感じやすくなります。
斗君の早見表:命宮から引く
斗君と命宮は、数える向きがちょうど逆です。命宮は「寅から1月を起こして生まれ月まで順に、そこから生まれた時辰まで逆に」、斗君は「流年命宮から1月を起こして生まれ月まで逆に、そこから生まれた時辰まで順に」数えます。2つが打ち消し合って、残る決まりはひとつだけです。
斗君=流年命宮+(寅-命宮の十二支)
言いかえると、同じ年なら、命宮が同じ十二支にある人は、生まれ月や時辰に関係なく斗君も同じマスです。表で引けます。
| 命宮 | 2026年 | 2027年 | 命宮 | 2026年 | 2027年 |
|---|---|---|---|---|---|
| 子 | 申 | 酉 | 午 | 寅 | 卯 |
| 丑 | 未 | 申 | 未 | 丑 | 寅 |
| 寅 | 午 | 未 | 申 | 子 | 丑 |
| 卯 | 巳 | 午 | 酉 | 亥 | 子 |
| 辰 | 辰 | 巳 | 戌 | 戌 | 亥 |
| 巳 | 卯 | 辰 | 亥 | 酉 | 戌 |
上の命宮が子の人は、2026年の斗君が申で、1歩ずつ数えた結果と同じです。閏月に生まれた人の月の数え方も命宮と同じ規則で、時辰のページの閏月の部分を見てください。命宮が決まれば、斗君もそれにしたがって決まります。
斗君は毎年1マス動く
斗君の起点は流年命宮で、流年は毎年時計回りに1マス動くので、斗君も毎年1マス動きます。上の人なら、2027年の丁未の年の1月は酉に移り、表の2027年の列はどれも2026年より1マス先です。
その年の中に閏月があるときは、星格は閏月に生まれた場合と同じく15日で分けます。1日から15日は前の月、16日以降は次の月です。たとえば2028年には閏5月があり、閏5月の前半は5月、後半は6月の流月で読みます。月の切りかわりは旧暦の1日で、新暦の1日ではありません。
月の十干の出し方
月にも十干があり、もう一度禄・権・科・忌を出します。1月の十干は年の十干で決まり、そのあとの月は十干の順に続きます。
| 年の十干 | 1月 | 例 |
|---|---|---|
| 甲、己 | 丙寅 | 2029年・己酉 |
| 乙、庚 | 戊寅 | 2030年・庚戌 |
| 丙、辛 | 庚寅 | 2026年・丙午 |
| 丁、壬 | 壬寅 | 2027年・丁未 |
| 戊、癸 | 甲寅 | 2028年・戊申 |
月の十干がわかったら、流年のページの十干の四化表で、その月にどの星が化禄し、どの星が化忌するかがわかります。たとえば2026年の1月は庚寅の月で、太陽星が化禄、天同星が化忌です。星格の毎月のコラム「月令四化」は、この層を書いています。
流月の読み方
流月のマスが、その月の「流月命宮」です。読み方は流年と似ていて、範囲が小さくなるだけです。
- そのマスが生まれ持った命盤のどの宮かを見る:財帛宮に来る月はお金のことを、夫妻宮に来る月は恋愛のことを強く感じやすくなります。
- 月の十干から出る四化を見る:化禄が入るマスはその月スムーズに進む場所、化忌が入るマスは根気が少し多めに必要な場所です。
- 流年に重ねて読む:流月が、今年の流年四化が照らしているマスに来る月は、とくに気にかけておきたい月です。流月命宮にもそれぞれの三方四正があります。
流年に流月を重ねる:ひとつの例
命宮が丑で天同星と巨門星が座り、夫妻宮が亥で太陰星という人を考えます。2027年の丁未の年、この人の斗君は申(上の表の命宮が丑の行)なので、4月は亥、6月は丑に入ります。
- 2027年の下地:丁の年の太陰星の化禄が夫妻宮に、天同星の化権と巨門星の化忌が命宮に入ります。
- 4月(乙巳の月):流月が夫妻宮に入ります。このマスには流年の太陰星の化禄がありますが、乙の月は太陰星が化忌です。同じ星が1年では与え、1か月では引き戻すので、この月は恋愛や協力関係の良いことを、少し根気よく育てたいところです。
- 6月(丁未の月):流月が命宮に戻ります。月も年も十干が丁なので、巨門星がこのマスでもう一度化忌になります。言葉が誤解されやすいというテーマがこの月いちばん目立つので、大事なことは書きとめて、もう一度確かめましょう。
これが流月の使い方です。別の命盤を開くのではなく、流年がすでに照らしているマスを、どの月がもう一度押すかを見るのです。
運限のいくつかの層
| 運限 | 切りかわり | 起点 | 進み方 |
|---|---|---|---|
| 大限 | 10年 | 命宮 | 陰陽と性別で順逆 |
| 流年 | 1年 | その年の十二支 | 順行 |
| 小限 | 1年 | 生まれ年の三合 | 男順・女逆 |
| 流月 | 1か月 | 斗君 | 順行 |
流月はいちばん下の層です。どの層も、ひとつ上の層の中に置いて読んではじめて意味が出ます。
流月の読み方の加減
- 流月はとても細かい:生まれ持った命盤、大限、流年、小限、流月と層を重ねていくと、どのマスにも印がつくほどになります。まず大きいものをつかみ、それから小さいものを見ましょう。
- 流月はリズムを描くもので、筋書きを書くものではありません:ある月に化忌のマスに来るのは、その月は根気が少し多めに必要という意味で、何かが起こるという意味ではありません。
- 入門のうちは、こういう層があると知っておけば十分です:大限と流年が読めるようになってから、流月をくわしく見にもどってきてください。
くわしくは小限と流月の講座にあり、同じ講座で小限も扱っています。いくつかの層を重ねて読む方法は、重ねて読む:3つの層をいっしょにを見てください。
よくある質問
斗君とは何ですか?
斗君は流月の起点で、今年の1月が命盤のどのマスに入るかを表します。今年の流年命宮を1月として反時計回りに生まれ月まで数え、そのマスを子の刻として時計回りに生まれた時辰まで数え、止まったマスが斗君です。
斗君をいちばん早く出す方法は?
命宮の十二支を使います。斗君=流年命宮+(寅-命宮の十二支)なので、命宮が寅なら斗君はその年の十二支のマス、卯なら1マス手前、丑なら1マス先です。2026年に命宮が子の人は、斗君が申です。
流月はどう見ますか?
まず今年の斗君を1月とし、そのあと1か月ごとに時計回りに1マス進みます。そのマスがその月の流月命宮です。そのマスが生まれ持った命盤のどの宮か、月の十干から出る四化がどこに入るかを見て、流年に重ねていっしょに読みます。
斗君は毎年同じですか?
ちがいます。斗君は流年命宮から数えはじめ、流年が毎年1マス動くので、斗君も毎年1マス動きます。ですから年ごとに、1月が入るマスはちがいます。
流月は旧暦ですか、新暦ですか?
旧暦です。流月は旧暦の月で進み、毎月1日に切りかわります。斗君のマスは旧暦の1月で、新暦の1月ではありません。閏月は、15日までは前の月、16日以降は次の月として見ます。
流月と流年は何がちがいますか?
流年は毎年その年の十二支でマスが変わり、だれでも同じマスです。流月は毎月変わり、斗君から数えますが、斗君は命宮によって決まるので、同じ月でも流月命宮は人によってちがいます。流月は流年の下に置いて読みます。
流月は毎月見る必要がありますか?
かならずしも必要ありません。流月はとても細かい層なので、入門のうちは生まれ持った命盤、大限、流年を読めれば十分です。流月は、気になる月を見るのに向いていて、流年の下に置いて読みます。
ほかの基本用語
ここに書いたのは一般的な読み方です。あなた自身の命盤では、星の明るさ、三方四正、流年によって変わってきます。
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