五行局とは?
目次
五行局(ごぎょうきょく)とは、紫微斗数で命盤を作るときに、命宮のマスの干支の納音(なっちん)から決まる「局」のことで、水二局・木三局・金四局・土五局・火六局の5種類があります。命盤の上では小さな1行の文字に見えますが、2つの大きな役目を持っています。紫微星がどのマスに入るかと、最初の大限が何歳から始まるかです。五行局がなければ、命盤の主星は並べられません。
まず要点:
- 公式:五行局=命宮の十干と十二支の納音五行。命宮の地支と宮干を納音歌で引けば局が出ます。
- 早見:生まれ年の十干と命宮の地支がわかれば、下の五行局早見表で引けます。納音を自分で出す必要はありません。
- 数字の役目:局の数が紫微星の位置を決め、最初の大限が始まる数え年にもなります(水二局は2歳、火六局は6歳)。
- 良し悪しではない:局の数の大小は命の良し悪しではなく、あなた個人の五行の性質でもありません。
5つの局の一覧
| 五行局 | 局の数 | 最初の大限 | 2つめの大限 | 長生の起点 |
|---|---|---|---|---|
| 水二局 | 2 | 2〜11歳 | 12〜21歳 | 申 |
| 木三局 | 3 | 3〜12歳 | 13〜22歳 | 亥 |
| 金四局 | 4 | 4〜13歳 | 14〜23歳 | 巳 |
| 土五局 | 5 | 5〜14歳 | 15〜24歳 | 申 |
| 火六局 | 6 | 6〜15歳 | 16〜25歳 | 寅 |
いちばん右の列は長生十二神の起点で、これも五行局で決まります。土局は水局と同じく申から始めます。
五行局の調べ方
命盤を作るときは、まず命宮を出し(命盤を参照)、命宮のマスの十干と十二支を見ます。十二支は命宮の席です。十干は宮干で、生まれ年の十干から決まります。『紫微斗数全書』巻二の口訣はこうです。
甲・己の年は丙寅から起こし、乙・庚の年は戊寅から、丙・辛の年は庚寅から、丁・壬の年は壬寅から、戊・癸の年は甲寅から起こす。
つまり寅の宮の十干を年の十干で決め、そこから卯・辰・巳……と十干の順に1マスずつ並べていきます。この干支を「六十花甲子納音歌」で引き、出てきた五行が五行局です。納音歌は2組ずつで1句になっていて、始まりはこうです。
甲子・乙丑は海中金、丙寅・丁卯は炉中火。
30句で60組すべてになります。とはいえ暗記する必要はありません。年の十干は5組、命宮の地支は2つずつ6組にまとまるので、結果は1枚の表に収まります。
| 年干 | 寅の宮の干 | 子丑 | 寅卯 | 辰巳 | 午未 | 申酉 | 戌亥 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 甲・己 | 丙 | 水二 | 火六 | 木三 | 土五 | 金四 | 火六 |
| 乙・庚 | 戊 | 火六 | 土五 | 金四 | 木三 | 水二 | 土五 |
| 丙・辛 | 庚 | 土五 | 木三 | 水二 | 金四 | 火六 | 木三 |
| 丁・壬 | 壬 | 木三 | 金四 | 火六 | 水二 | 土五 | 金四 |
| 戊・癸 | 甲 | 金四 | 水二 | 土五 | 火六 | 木三 | 水二 |
使い方は、生まれ年の十干の行を探し、命宮の地支の列を見るだけです。たとえば乙の年生まれで命宮が午なら木三局です。年の十干は旧暦の年で数え、立春ではなく旧暦の元日で年が変わります。
納音の五行と、干支そのものの五行は別もの
いちばんまちがえやすいのがここです。甲は木、子は水ですが、甲子の納音は金です。ですから十干や十二支の五行から五行局を推測することはできず、かならず表で引きます。
| 命宮の干支 | 十干の五行 | 十二支の五行 | 納音 | 五行局 |
|---|---|---|---|---|
| 甲子 | 木 | 水 | 海中金 | 金四局 |
| 丙寅 | 火 | 木 | 炉中火 | 火六局 |
| 丙子 | 火 | 水 | 澗下水 | 水二局 |
| 戊辰 | 土 | 土 | 大林木 | 木三局 |
| 庚午 | 金 | 火 | 路傍土 | 土五局 |
戊辰は十干も十二支も土なのに、納音は木です。これがいちばんわかりやすい例です。命盤作成ソフトはどれも表で計算しています。無料で命盤を作れば、命盤の中央にあなたの局が書かれます。
実際に出してみる
『全書』自身が挙げている例は、甲の年生まれで命宮が寅の人です。甲の年は寅の宮が丙なので、命宮は丙寅、納音は「炉中火」で火六局です。上の表でも、甲・己の行と寅卯の列は火六です。
ひとつだけ変えてみましょう。同じ甲の年生まれで、命宮が子の場合です。丙寅から十干を数えていくと子は丙になり、命宮は丙子、納音は「澗下水」で水二局です。同じ年に生まれても、命宮が2マスずれただけで局が火六から水二に変わり、最初の大限の始まりが4年早くなります。
使い道1:紫微星の位置を決める
局の数と旧暦の生まれた日を合わせて、紫微星がどのマスに入るかを決めます。『全書』は局ごとに表を1枚ずつ載せていますが、今の先生たちは割り算の手順をよく使います。
- 旧暦の生まれた日を局の数で割ります。割り切れたら、商の数だけ寅から数えます(寅を1マスめとします)。
- 割り切れなければ、割り切れるようになるいちばん小さな数を生まれた日に足して、その商の数だけ寅から数えます。
- 足した数が奇数なら、さらにその数だけ反時計回りにもどり、偶数なら、その数だけ時計回りに進みます。
書の例で確かめてみましょう。火六局で1日生まれなら、6で割り切れるには5を足す必要があり、商は1なので寅に入ります。5は奇数なので、寅から反時計回りに5マスもどって酉になります。原文の「酉の宮から1日を起こし、酉の宮から紫微星を起こす」と一致します。
計算したくなければ、表で引けます。左の列が旧暦の生まれた日、右の5列が紫微星の入る地支です。
| 生まれた日 | 水二局 | 木三局 | 金四局 | 土五局 | 火六局 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1日 | 丑 | 辰 | 亥 | 午 | 酉 |
| 2日 | 寅 | 丑 | 辰 | 亥 | 午 |
| 3日 | 寅 | 寅 | 丑 | 辰 | 亥 |
| 4日 | 卯 | 巳 | 寅 | 丑 | 辰 |
| 5日 | 卯 | 寅 | 子 | 寅 | 丑 |
| 6日 | 辰 | 卯 | 巳 | 未 | 寅 |
| 7日 | 辰 | 午 | 寅 | 子 | 戌 |
| 8日 | 巳 | 卯 | 卯 | 巳 | 未 |
| 9日 | 巳 | 辰 | 丑 | 寅 | 子 |
| 10日 | 午 | 未 | 午 | 卯 | 巳 |
| 11日 | 午 | 辰 | 卯 | 申 | 寅 |
| 12日 | 未 | 巳 | 辰 | 丑 | 卯 |
| 13日 | 未 | 申 | 寅 | 午 | 亥 |
| 14日 | 申 | 巳 | 未 | 卯 | 申 |
| 15日 | 申 | 午 | 辰 | 辰 | 丑 |
| 16日 | 酉 | 酉 | 巳 | 酉 | 午 |
| 17日 | 酉 | 午 | 卯 | 寅 | 卯 |
| 18日 | 戌 | 未 | 申 | 未 | 辰 |
| 19日 | 戌 | 戌 | 巳 | 辰 | 子 |
| 20日 | 亥 | 未 | 午 | 巳 | 酉 |
| 21日 | 亥 | 申 | 辰 | 戌 | 寅 |
| 22日 | 子 | 亥 | 酉 | 卯 | 未 |
| 23日 | 子 | 申 | 午 | 申 | 辰 |
| 24日 | 丑 | 酉 | 未 | 巳 | 巳 |
| 25日 | 丑 | 子 | 巳 | 午 | 丑 |
| 26日 | 寅 | 酉 | 戌 | 亥 | 戌 |
| 27日 | 寅 | 戌 | 未 | 辰 | 卯 |
| 28日 | 卯 | 丑 | 申 | 酉 | 申 |
| 29日 | 卯 | 戌 | 午 | 午 | 巳 |
| 30日 | 辰 | 亥 | 亥 | 未 | 午 |
たとえば火六局で10日生まれなら、10は6で割り切れないので2を足して12、商は2で、寅から2マス数えて卯です。2は偶数なので、さらに時計回りに2マス進んで巳になります。表の火六局・10日も巳です。紫微星の位置が決まれば、残りの十三主星は決まった間隔でそれに続きます。殺破狼がいつも三合になることも、紫府廉武相の決まった関係も、このステップから来ています。
使い道2:大限が始まる年齢を決める
最初の大限が何歳から始まるかは局の数で決まり、そのあと10年ごとにマスが変わります。年齢は数え年です。星格と今広く使われているやり方では、最初の大限は命宮そのもので、陽年生まれの男性と陰年生まれの女性は時計回りに、陰年生まれの男性と陽年生まれの女性は反時計回りに進みます。
たとえば木三局の人は、最初の大限が3〜12歳、2つめが13〜22歳です。同じ年、同じ月に生まれた2人が、片方は水二局、もう片方は火六局なら、大限が変わる年齢は4年ずれます。片方は12・22・32歳、もう片方は16・26・36歳で変わります。流年を見るときに今どの大限にいるかを知りたければ、局の数を見るのがいちばん早道です。
五行局とほかの「五行」のちがい
| 名前 | 何を見るか | 何に使うか |
|---|---|---|
| 五行局 | 命宮の干支の納音 | 紫微星の配置、大限 |
| 干支そのものの五行 | 甲は木、子は水など | 局を決めるのには使えない |
| 四柱推命の五行 | 生年月日時の8文字 | 四柱推命、別の体系 |
よくある誤解
- 局の数が大きいほど良いわけではありません:火六局が水二局より「強い」のではなく、大限が始まる年齢が4年遅いだけです。
- 五行局はあなた自身の五行の性質ではありません:命宮のマスの納音で、あなた個人の五行ではありません。四柱推命の五行のかたよりを見たいなら、それは別の計算です。
- 局で性格を読めるか:水局は柔軟、火局はせっかちと読む先生もいますが、これは『全書』の使い方ではありません。『全書』では、五行局は主に命盤を作るための道具です。
- 生まれた時刻がちがえば、局も変わりうる:命宮は生まれた月と時辰で決まります。時辰が1つずれると命宮が1マス動き、局も変わることがあります。
自分で確かめたいなら、命盤を作って、中央に書かれた局を上の2つの表と見比べてみてください。
よくある質問
五行局はどうやって出しますか?
命宮のマスの十干と十二支を見て、「六十花甲子納音歌」で納音の五行を引きます。宮干は生まれ年の十干から決まり、甲・己の年は寅が丙、乙・庚は戊、丙・辛は庚、丁・壬は壬、戊・癸は甲から始まります。甲の年で命宮が寅なら丙寅で、納音は炉中火、火六局です。
自分が何局かはどうやって調べますか?
生まれ年の十干と命宮の地支を出し、年干×命宮の地支の五行局早見表で引きます。乙の年で命宮が午なら木三局、甲の年で命宮が子なら水二局です。いちばん早いのは命盤を作ることで、中央に局が書かれます。
五行局の数字は何を表していますか?
命盤を作るための数で、水二、木三、金四、土五、火六です。生まれた日と合わせて紫微星の位置を決め、最初の大限が何歳から始まるかも決めます。たとえば木三局なら3歳から始まります。数の大小は良し悪しを表しません。
五行局で紫微星の位置はどう決まりますか?
旧暦の生まれた日を局の数で割り、割り切れれば商の数だけ寅から数えます。割り切れなければいちばん小さな数を足してから割り、商の数だけ寅から数えたあと、足した数が奇数ならその数だけもどり、偶数ならその数だけ進みます。局×生まれた日の紫微星の位置表で直接引くこともできます。
五行局は大限に影響しますか?
はい。最初の大限が始まる年齢がそのまま局の数で、水二局は2歳、木三局は3歳、金四局は4歳、土五局は5歳、火六局は6歳から始まり、そのあと10年ごとに次の大限に移ります。同じ年、同じ月に生まれた人でも、局がちがえば大限がマスを移る年齢もちがいます。
火六局は水二局より良いのですか?
良し悪しはありません。局の数は命盤を作るための数で、火六局は最初の大限が6歳から、水二局より4年遅く始まるというだけです。紫微星も別の表で配置されます。命盤の良し悪しは、主星や四化、三方四正で見ます。
五行局と四柱推命の五行は同じですか?
ちがいます。紫微斗数の五行局は命宮のマスの納音だけを見る、命盤を作るための道具です。四柱推命は、生まれた年月日時の8文字の五行のかたよりを見ます。2つの体系はそれぞれ別に計算するもので、たがいに換算はできません。
ほかの基本用語
ここに書いたのは一般的な読み方です。あなた自身の命盤では、星の明るさ、三方四正、流年によって変わってきます。
無料で自分の命盤を出す自分の命盤で確かめる