名前の重い小さな星
刑・孤・哭・虚。重く聞こえても、重みは軽い・4分
命盤に「天哭」とある
命盤を開いて、天哭、孤辰、天刑といった名前を見ると、つい気持ちが沈みがちです。けれども、これらはどれも重みのとても軽い小さな星です。名前は昔の人がつけたもので、ごくふつうに読むことができます。
重みは最後
これらはどれも乙級星で、主星、四化、副星のどれよりも軽い星です。命盤を読むときは最後に回し、そのマスへの小さな注釈として扱います。主星を覆い隠すことはありません。
四つのグループ
天刑:筋道の星
天刑(てんけい)は古書で孤独や厳しさの意味を帯びていますが、現代では、筋道を重んじ、規則を守り、自分に厳しい星と読むのがふつうです。官禄宮にあれば、きっちり仕事をする人であることが多いのです。
孤辰・寡宿:ひとりの時間の必要
孤辰(こしん)と寡宿(かしゅく)は生まれ年の十二支で配置し、自分の空間が必要だということを語っています。どのマスにあっても、そのマスのことは自分で背負うのが習慣で、あまり口に出しません。
どう配置されるか
| 星 | 並べ方 |
|---|---|
| 天刑 | 酉から、生まれ月まで順に数える |
| 孤辰・寡宿 | 生まれ年の十二支で |
| 天傷 | いつも奴僕宮 |
| 天使 | いつも疾厄宮 |
天傷と天使はどの命盤でも同じ位置です。昔の人は運限と組み合わせて見ましたが、星格はペースへのヒントとしてだけ扱います。
天刑星は酉の上より正月を起こし、順に本生月に至りて便ちこれを安んず。
やさしく言うと天刑は酉のマスを1月として、生まれ月まで順に数えます。名前は重く聞こえても、並べ方は天姚と同じくらい簡単で、起点が違うだけです。
この星たちはどこに?
それぞれどのマスにあるかを見てください。そのマスのことは、あなたが深く考えがちで、自分でやるのが習慣になっているかもしれません。
天刑は奴僕宮に、孤辰は父母宮にあります。
- 天刑
- 奴僕宮(子の宮)
- 孤辰
- 父母宮(申の宮)
- 寡宿
- 子女宮(辰の宮)
- 天哭
- 遷移宮(丑の宮)
- 天虚
- 官禄宮(亥の宮)
これはサンプルの命盤です。生年月日を入力すると、このカードがあなたの命盤に切り替わります。 命盤を出す ›
孤辰があなたの官禄宮にあるとき、近い読み方は?
- 仕事では自分で背負うのが習慣
- 一生同僚ができない
- すぐ転職したほうがいい
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仕事では自分で背負うのが習慣
孤辰が語っているのは、ひとりの時間の必要です。まわりに人がいないのではなく、まず自分で片づけるのが習慣になっているのです。
名前は重く聞こえても、重みは本当は軽いのです。
深掘り
なぜ名前がこんなに重いのか
昔の命書は、小さな星にとても素直に名前をつけました。刑、孤、寡、哭、虚、空。どれも、いちばん極端な場合を描いていることが多いのです。これらの星はどれも乙級星で、重みは主星、四化、六吉星・六煞星のあとに来て、ひとつだけではマスの性格を支えられません。星格はこれらをペースや気持ちへのヒントとして読み、予言としては読みません。
古書自身も「必ずしも」と言っている
『全書』巻一「諸星問答論」は天刑について、まず身命を守れば「孤刑を主る」と書いていて、言葉は重めです。ところが、あとに添えられた歌の最初の一句はこうです。
天刑は未だ必ずしも是れ凶星ならず、廟に入れば名づけて天喜の神と為す。
天刑は悪い星とは限らず、合った位置に来ればかえってよい、という意味です。歌は続けて「刑、寅の上ならびに酉戌に居り、さらに卯の位に臨めばおのずから光明」と言います。寅・卯・酉・戌の四マスが、天刑の力がよく出る場所です。さらに文昌星・文曲星に出会えば、昔の人は「策を献じて王庭に到る」とまで言いました。天哭・天虚の段も同じで、まず悪い星だと言ってから、「丑・卯・申の宮は吉、禄に遇えば名顕揚す」と続けています。
星がよいかどうかは、昔の人自身も位置と組み合わせで見ていたのです。これが、星格がこうした名前を字面どおりに読まない理由です。
それぞれの並べ方と読み方
- 天刑:『全書』は「天刑星は酉の上より正月を起こし、順に本生月に至りて便ちこれを安んず」としています。現代では筋道、規律、自分への厳しさと読み、法務、監査、審判、コーチのように判断が必要な仕事に向いています。
- 天哭・天虚:生まれ年の十二支で見ます。午の宮を子の年として、天哭は逆に、天虚は順に数えます。感じ方が深く、考え込みやすいと読み、人の気持ちによく寄り添える人であることも多いです。
- 孤辰・寡宿:生まれ年の十二支で見ます。寅卯辰年生まれは孤辰が巳、寡宿が丑。巳午未年生まれは申と辰。申酉戌年生まれは亥と未。亥子丑年生まれは寅と戌です。この二つは『全書』の星の置き方の口訣には入っておらず、後世に加えられたものです。ひとりの時間の必要と読みます。
- 旬空・截空:六十干支は十ずつで一旬になり、十干を使いきると十二支が二つ余ります。この二つがその旬の空亡で、『全書』は「甲午の旬中は辰巳を空とし、甲申の旬中は午未を空とす」と書いています。截空は生まれ年の十干で見て、『全書』では「截路空亡」と呼ばれます。巻三には「身を看、命を安んじ、禄馬の空亡に落ちざるは、天空・截空もっとも緊し、旬空これに次ぐ」とあります。昔の人がいちばん気にしたのは、禄存や天馬が空亡に入るかどうかで、截空は旬空より重く見られました。そのマスのことは実を結びにくいので、もう一歩、形にする手間をかけると読みます。
- 天傷・天使:天傷は奴僕宮に、天使は疾厄宮にあり、どの命盤でも同じです。この二つのマスはちょうど左右から遷移宮をはさんでいて、『全書』は、運限がこの位置に来ることを「加夾の地」と呼び、気をつけるようにと言っています。星格はこれを「この時期は少しペースを落とそう」というヒントとしてだけ扱います。
- 華蓋:生まれ年の十二支で見ます。位置は将前十二神の華蓋と同じで、これも『全書』の星の置き方の口訣にはありません。独特のセンスがあり、芸術や哲学、宗教に興味を持つ、と読むのがふつうです。
暮らしの中の例
孤辰があなたの官禄宮にあるとします。古書なら「孤」の一字を書くところですが、現代の読み方はこうです。仕事では、物事を自分で考え抜いてから口を開くのが習慣で、動きながら会議を重ねるのは好きではない。これは欠点ではありません。ただ、同僚はあなたにもうひと言、進み具合を話してほしいと思っているかもしれない、と知っておくことです。同じマスに左輔星や右弼星もあれば、まわりに助けてくれる人は実はいるのに、あなたがあまり頼まないだけ、ということです。
読むときのコツ
- 最後に読む:まず主星、四化、副星を見て、最後にこれらの小さな星を見ます。
- 組み合わせを見る:孤辰・寡宿が天刑に出会えば、筋を通す感覚も自立心もよりはっきりします。左輔星や右弼星に出会えば、やはり助けてくれる人がいます。
- 予言として扱わない:古書の断定はその時代の言葉で、星格はそれが描いている傾向だけを受け取ります。
名前の重い星は、その人に深みと筋の通った強さを与えている場所であることも多いのです。
この回の用語
- 乙級星
- 副星よりさらに軽い小さな星々。恋愛運や才能、孤独感など、細かなところを補います。
- 天刑
- 自律と規律の小さな星。古書では孤独を招くとされますが、今は筋を通す力が強く、自分に厳しいと読みます。
- 孤辰
- 孤辰と寡宿は一対で、ひとりの時間が必要なことを表します。入った宮のことは、自分ひとりでこなしがちです。
- 寡宿
- 孤辰と寡宿は一対で、ひとりの時間が必要なことを表します。入った宮のことは、自分ひとりでこなしがちです。
- 禄存
- 禄存星は堅実な財の星。慎重で貯めるのが得意ですが、擎羊星と陀羅星に挟まれているため思い切るのが苦手です。
- 天馬
- 天馬星は駅馬の星。動き回ることや変化を表し、動いてこそチャンスが来ます。
