天哭とは?
目次
命盤を出して、天哭があなたのどの宮にあるか見てみましょう
天哭(てんこく)という名前はとても率直で、命盤に書かれているのを見ると、どうしてもどきっとします。じつはごく軽い雑曜で、昔の人はこの星で、気持ちの下地の色を描きました。感受性が深く、感傷的になりやすく、心の中のことを長く抱えている、ということです。天哭はほとんどいつも天虚(てんきょ)と一緒に語られ、あわせて哭虚と呼ばれます。天哭がどの宮にあるかは、まず命盤を作ってみてください。
天哭星はどんな星か
星格では天哭と天虚を、同じことの2つの面として読みます。天哭は気持ち寄りで、心に何かあると沈み込みやすい星です。天虚はむなしさ寄りで、物事に手ごたえが足りないと感じやすい星です。どちらも予言ではなく、その宮のことが気持ちを揺らしやすい、と知らせているだけです。名前の重い小さな星の回で詳しくまとめています。
天哭の配置の出し方
天哭は生まれ年の十二支で決まります。『紫微斗数全書』巻二の「安天哭天虚星訣」にはこうあります。
天哭天虚起午宮、午宮起子両分蹤、哭逆巳兮虚順未、数到生年便居中(天哭と天虚は午の宮から起こす。午の宮に子を起こして二手に分かれ、哭は逆に巳へ、虚は順に未へ進み、生まれ年まで数えたところに置く)
午の宮を子年として、天哭は逆に、天虚は順に数え、自分の生まれ年の十二支まで来たら止めます。子年生まれの人は天哭が午、丑年は巳、寅年は辰、というように続きます。一方は逆に、一方は順に進むので、天哭と天虚はいつも子と午を軸に左右対称になり、子年と午年生まれの人は、2つがちょうど同じ宮に入ります。
道蔵本の別の出し方:明代の『続道蔵』に収められた『紫微斗数』(陳摶の作とされ、以下、道蔵本)は別の星の体系(本の中では十八飛星と呼ばれます)を使っていて、天哭は生まれ年の十二支の六合を見ます。「与本人生年相合、安哭。子与丑合、如子年生人、丑上安哭」(本人の生まれ年と合うところに哭を置く。子と丑は合うので、たとえば子年生まれの人は丑に哭を置く)。ですから子年は丑、寅年は亥、午年は未となり、『全書』の午の宮から逆に数える位置とは、12の年のどれも同じ宮になりません。星格の命盤は『全書』に沿って配置しています。
古書の言葉と今の見方
『全書』巻一の「諸星問答論」は、哭虚について書き出しからこう述べています。
哭虚為悪曜、臨命最非常(哭虚は悪曜たり、命に臨めば最も非常なり)
そのあとは「六親多不足、煩悩過時光」(身内の縁に欠けることが多く、悩みのうちに時を過ごす)のように、気持ちについての描写が多く続きますが、最後にこういう一句も残しています。
丑卯申宮吉、遇禄名顕揚(丑・卯・申の宮は吉、禄に遇えば名が顕れ揚がる)
天哭と天虚が丑・卯・申の3つの宮にあるか、禄の星と出会えば、昔の人はかえって名声があると読みました。今の暮らしに置き換えると、感受性の深い人は、人の気持ちをいちばん汲み取れる人であることが多いものです。書くこと、カウンセリング、ケアの仕事、舞台、芸術は、どれもこの繊細さを生かせます。
おもな宮での天哭
- 命宮:感傷的になりやすく、考えが多くなりがちです。気持ちが動いたら書き出して、ため込まないようにしましょう。
- 夫妻宮:近い関係の中で考えすぎたり、感傷的になったりしやすいです。感じていることを言葉にすれば、相手にも伝わります。
- 田宅宮:家のことがよく気にかかり、気持ちもそれにつれて上下しやすいです。家は心配するためではなく、休むための場所です。
- 福徳宮:心が細やかで、ひとりでいろいろ考えることが多いです。出口を見つけて言葉にすると、ずいぶん軽くなります。
- 父母宮:目上の人とのあいだに、口に出せない気がかりを抱えやすいです。言いたいことは、機会を見つけて伝えましょう。
天哭が財帛宮や官禄宮にある場合については、古書も後の時代に広まった説もあまり語っておらず、星格でも別の一文は立てていません。この2つの宮は、主星と四化を中心に見ます。
天哭と主星・四化・運限
- 主星と:紫微斗数ではよくこう読みます。同宮する主星がもともと繊細な星、たとえば太陰星や天機星なら、天哭は気持ちの上下をよりはっきりさせます。同宮するのが外向きの星なら、天哭はにぎやかさの裏にある少しのさびしさに近くなります。
- 四化と:化禄や禄存星と出会えば、古書の言う「遇禄名顕揚」で、繊細さが作品と評判に変わります。化忌と出会えば、心の中のことがさらに手放しにくくなります。化忌の回で話したとおり、そこはいちばん心を注ぐところです。
- 運限と:『全書』巻一の「斗数発微論」にはこうあります。
天哭喪門流年莫遇、遇之実防破害(天哭・喪門は流年に遇うことなかれ、これに遇えば実に破害を防ぐべし)
昔の人は、流年で天哭に出会うと特に用心しました。今の暮らしに置き換えると、その年は心の負担が少し重くなる、というのに近いものです。無理をしすぎず、信頼できる人と話す時間を増やしましょう。流年がどの宮に来るかの見方は、流年の回に手順があります。
よくある質問
天哭星は何を表しますか?
天哭は紫微斗数の雑曜で、生まれ年の十二支で配置します。古書は悪曜としていて、今は感受性が深く、感傷的になりやすく、心の中のことを長く抱えていると読みます。ごく軽い星なので、主星と四化のあとに読みます。
天哭と天虚はどう違いますか?
2つは同じ配置の口訣を使い、どちらも午の宮を子年として起こし、天哭は逆に、天虚は順に数えます。天哭は気持ち寄りで感傷的になりやすく、天虚はむなしさ寄りで物事に手ごたえが足りないと感じやすい星です。よく哭虚とまとめて一緒に見ます。
命宮に天哭がある人は、よく泣くのですか?
文字どおりの意味ではありません。紫微斗数では、感受性が深く、心の中のことを長く抱えていると読み、人の気持ちをよく汲み取れる人であることも多いです。『全書』も、哭虚が丑・卯・申の3つの宮にあるか、禄の星と出会えば、かえって名声があるとしています。
流年で天哭に出会ったら、何に気をつければいいですか?
古書は、流年で天哭に出会ったら用心するように言っています。今の読み方では、その年は気持ちの負担が少し重くなるので、生活のリズムを整え、心の中のことを言葉にするのに向いています。予言として受けとめる必要はありません。
ほかの雑曜
ここに書いたのは一般的な読み方です。あなた自身の命盤では、星の明るさ、三方四正、流年によって変わってきます。
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