天刑とは?
目次
自律と規律の小さな星。古書では孤独を招くとされますが、今は筋を通す力が強く、自分に厳しいと読みます。
命盤を出して、天刑があなたのどの宮にあるか見てみましょう
名前に「刑」の字が入っているので、天刑(てんけい)を見て眉をひそめる人が多いのも無理はありません。じつは天刑はごく軽い雑曜で、星格が天刑を読むときの要点は、原則、規律、自分への要求です。天刑のある宮のことでは、特にきちんと筋を通そうとします。天刑がどこにあるかは、まず命盤を作ってみてください。
天刑星はどんな星か
古書は天刑を孤剋(ひとりになりやすく、ぶつかりやすい)の部類に入れています。今の読み方では、原則を大事にし、自分に厳しく、物事の筋をはっきり分ける星です。六吉星にも六煞星にも属さず、重みは主星、四化、副星のあとで、ひとつだけでは宮の性格を支えられません。名前の重い小さな星の回で詳しくまとめています。
天刑の配置の出し方
天刑は生まれた旧暦の月で決まります。『紫微斗数全書』巻二の「安天刑天姚星訣」にはこうあります。
天刑星従酉上起正月順至本生月便安之(天刑星は酉の上に正月を起こし、順に生まれ月に至って、そこに置く)
1月生まれは酉、2月は戌、3月は亥と順に数えます。同じ口訣の天姚は丑の宮に1月を起こし、酉と丑はちょうど三合なので、天刑と天姚(てんよう)はいつも互いの三方の中にあります。一方は筋を通すこと、もう一方は魅力で、よく並べて見ます。
閏月生まれの人は気をつけましょう。星格の初期設定では、閏月の15日までは本来の月、16日以降は翌月として数えます。命盤作成の詳細設定で、閏月をまるごと本来の月として数えるように変えることもできます。2つの数え方で、天刑の位置が1宮ずれることがあります。
古書の言葉と今の見方
『全書』巻一の「諸星問答論」は、天刑について書き出しから厳しい言葉を使っています。
天刑守命身、不為僧道定主孤刑(天刑、命身を守れば、僧道と為らざれば定めて孤刑を主る)
けれども同じ箇所に添えられた歌では、口調がやわらぎます。
入廟名為天喜神、昌曲吉星来湊合、定然献策到王庭(廟に入れば天喜神と名づけ、昌曲の吉星が来て合わされば、必ず策を献じて王庭に至る)
歌にはさらに「刑居寅上並酉戌、更臨卯位自光明」(刑が寅、および酉・戌に居り、さらに卯の位に臨めば、おのずと光明)ともあります。寅・卯・酉・戌の4つの宮は、昔の人が天刑の力がよく発揮されると考えた位置で、さらに文昌星・文曲星と出会えば、原則を大事にする心が判断力と策略に変わります。今の暮らしに置き換えると、天刑の「孤」は簡単には妥協しないこと、「刑」は心の中にある物差しに近いものです。
命宮の天刑
天刑が命宮にあると、主星に「筋道を重んじ、決まりを守り、自分への要求が高い」という層が加わります。紫微斗数ではよくこう読みます。
- 原則がはっきりしています。 引き受けたことはやり遂げ、人がいい加減なのも見過ごせません。
- 判断が速いです。 正しいかどうかをはっきり分けられ、決断や確認を任される立場に向いています。
- 自分に厳しいです。 基準に届かないと自分を責め、休むことさえ怠けているように感じます。
『全書』巻一の「定貴局」にはこういう一条があります。
天刑廉貞同臨身命主武勇之人(天刑・廉貞、同じく身命に臨めば、武勇の人を主る)
廉貞星はもともと原則を重んじる星で、そこに天刑が加わると、昔の人は度胸があって責任を引き受けられる人と読みました。主星が太陽星の場合、「諸星問答論」の中で玉蟾先生は太陽星が「遇天刑為武」(天刑に遇えば武となる)と述べていて、やはり天刑を行動力と決断力として扱っています。
おもな宮での天刑
- 夫妻宮:身近な人にも基準をもち、筋を通します。少し柔軟さを残しておくと、関係が審査のようにならずにすみます。
- 財帛宮:お金の使い方に規律があり、出入りをきちんと把握しています。暮らしにも少しゆとりを残しておきましょう。
- 官禄宮:仕事はきっちり型で、法務、監査、品質管理、審判、コーチのように、決まりを守り判断をする仕事に向いています。
- 遷移宮:外では節度を守り、頼れる人と見られることが多いです。理屈の通らない場面では、無理に正面からぶつからなくてかまいません。
- 福徳宮:心の中の物差しがとても厳しく、自分を許せないことがよくあります。自分に少しやさしくすると、心がずっと軽くなります。
天刑と四化・運限
天刑は化禄・化権・化科・化忌のどれにもならず、どちらの方向に使われるかは、同宮する星で決まります。同じ宮に化禄や化科があれば、原則を大事にする心が専門性と信用に変わりやすくなります。同じ宮に化忌があれば、自分と張り合うことになりやすく、基準が高いほど手放せなくなります。化忌の回で話したとおり、そこはいちばん心を注ぐところです。擎羊星と出会うと、2つとも「刑」の意味をもっているので、言葉や判断がより硬くなります。最後まで聞いてから結論を出すようにしましょう。
大限や流年が天刑の宮に来ると、決まり、責任、審査が増える時期になりやすく、資格試験、契約、制度とかかわることが多くなります。古書は運限についてかなり厳しく書いていますが、星格では「この時期は手順どおりに進め、書類はもう一度見直す」と読むだけにしています。
よくある質問
天刑星は何を表しますか?
天刑は紫微斗数の雑曜で、旧暦の生まれ月で配置します。古書は孤剋の星としていて、今は原則を大事にし、自分を律し、自分に厳しいと読みます。天刑のある宮のことでは、特にきちんと筋を通そうとします。
命宮に天刑があるのは良くないことですか?
そうとは限りません。『全書』の歌は、天刑が寅・卯・酉・戌の4つの宮でよく力を発揮し、文昌星・文曲星と出会えば「献策到王庭」(策を献じて王庭に至る)とまで言っています。紫微斗数では、判断力があり原則を守ると読むのが一般的です。気をつけたいのは、自分に厳しすぎたり、人との接し方が硬くなりすぎたりすることです。
天刑と天姚はどういう関係ですか?
2つは『全書』の同じ配置の口訣から出ていて、天刑は酉の宮に、天姚は丑の宮に1月を起こします。そのためいつも互いの三方の中にあります。天刑は筋を通すこと、天姚は魅力と人の縁を表し、よく並べて、その人が自分を律する面と自由な面の割合を見ます。
天刑はどんな仕事に向いていますか?
決まりを守り、判断をする仕事に向いています。たとえば法務、監査、品質管理、審判、コーチです。大事なのは職業の名前ではなく、その仕事の中に、あなたがしっかり持っていなければならない物差しがあるかどうかです。
ほかの雑曜
ここに書いたのは一般的な読み方です。あなた自身の命盤では、星の明るさ、三方四正、流年によって変わってきます。
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