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上 乾(天)・下 巽(風)
姤天風姤
第44卦 · 天風姤

姤卦

思いがけず出会う人や出来事を語る卦です。芽生えたばかりの小さな陰の力は弱く見えても育っていくので、早めに見極め、手綱を握っておくことを説きます。

一つのことを心に、筮竹で一卦立てる

思いがけず、人や機会や誘惑に出会う時です。小さく見えても、その力は育ち続けます。出会うこと自体はかまいませんが、すぐに深く結びつかず、まず見極めましょう。

よいこと

  • 見極めてから約束する
  • 小さな問題を早めに片づける
  • 契約の条件を先に固める
  • 力を内に秘めておく

避けたいこと

  • 会ってすぐ長期契約を結ぶ
  • 小さなことを放っておく
  • やっかい事を人に回す
  • 高い所から人を見下ろす

仕事とお金

就職・転職
急な引き抜きや好条件の求人が舞い込みやすい時です。話を聞くのはかまいませんが、その場で承諾しないこと。大象の「施命誥四方」のように、こちらの条件を先にはっきり伝えるほうが後悔しにくくなります。
起業・商売
急に持ち込まれる提携や出資の話は、小さく見えて後から大きく効いてきます。初六の「繋于金柅」のとおり、最初に契約条件と撤退の取り決めを固めておくと、相手の力が増しても慌てにくくなります。
お金
突然あらわれたうまい話には、不安定なところが隠れていやすいものです。少額で試すのはよくても、まとまったお金を長く預けるのは今は控えましょう。

恋愛と人間関係

シングル
強く惹かれる人に急に出会いやすい時です。ただ卦辞の「勿用取女」は、勢いのある出会いをすぐ結婚に結びつけることを戒めます。主導権もこちらにありません。知り合うのはよくても、決めるのは急がないほうがよさそうです。
パートナーがいる
新しい友人、昔の知り合い、仕事の誘いなど、暮らしに急に変数が増えやすい時です。五つの陽の下に一つの陰が生まれる卦で、小さなことも少しずつ育ちます。引っかかりは早めに話し合うほうがこじれにくくなります。
復縁
姤は思いがけない出会いの卦で、意外な場所で相手と顔を合わせることがあるかもしれません。あいさつはしてよいでしょう。ただ、別れた原因が片づいていないなら、よりを戻すのは急がないほうがよさそうです。
人間関係・協力
新しく入った人がすぐに影響力を持ち、小さな派閥を作ることがあります。九二は「包有魚」、自分の担当は自分で抑えることを語ります。問題をほかの部署に回さないほうが、広がりにくくなります。

暮らし

試験・学業
新しい勉強法や講座に次々と気を取られやすい時期です。天の下を風が吹き、何にでも触れる卦だからこそ、教材を一つに決めて最後までやり通すほうが身につきやすくなります。
引っ越し・旅行
出かけると急な予定変更や、思いがけない出会いがありやすい時です。九三は「其行次且」、進みにくく危ういものの大きな咎はないとします。日程に余裕を持たせ、急な誘いを全部受けないほうが疲れにくくなります。
心身の状態
突然の出来事に気持ちを乱されやすく、上九のように強気で踏ん張り続けて、周りが近づきにくくなることもあります。疲れたら口に出し、まず睡眠を確保しましょう。体調の異変は我慢せず、受診してください。

昔ながらの占的

待っていること
ある日突然、知らせが来る形です。九五の「有隕自天」のように、影も形もなかったことが急に動くことがあります。条件は、自分のことを着実にこなし、あちこちで言いふらさないことです。
争い・訴訟
もともとこちらに付いていた人が、相手側に引き寄せられているかもしれません。九四は「包无魚、起凶」と言います。今強気に出て争うより、まず人間関係と証拠を立て直すほうが不利になりにくいでしょう。
失せ物・尋ね人
見つかる見込みは中くらいで、意外な場所で出てくることがあります。乾は高い所や丸い金属の物、巽は木やひも、風の通る所を表します。北西の高い棚や、ひもを掛けてある所のあたりを探してみましょう。

決断するとき

長い約束がからむ決定は、今は見送りましょう。短期のやり取りならかまいません。長い先のことは、よく見えてから決めることです。

たとえばこんな人なら

教室が軌道に乗り、出資の話が来たヨガ講師

生徒が定着してきたところへ、資金を出したいという人が現れ、条件もよく聞こえます。話し合うのはかまいません。まず少額・短期で組み、持ち分と抜ける時の条件を書面に。初六の「繋于金柅」のように最初につなぎとめ、一通り一緒にやってから長く組むか決めるほうが後悔しにくくなります。

一人旅の途中で、同行を誘われた人

ゲストハウスで話の合う人に出会い、この先一緒に回ろうと誘われた場面です。しばらく同行するのはよくても、全行程とお金の管理までは一つにしないこと。出会いは縁ですが、互いの歩調を見てから最後まで一緒に行くか決めるほうが、気まずくなりにくいものです。

これは変爻がないときの読み方です。変爻があれば朱熹の考変占法で読むべき爻を見ます。卦を立てると結果ページで直接わかります。

女壯,勿用取女。

女壮んなり。女を取るに用うるなかれ。

女が強く盛んです。この女を娶ってはなりません。

天風姤(てんぷうこう)は、上卦が乾(天)、下卦が巽(風)です。天の下を風が吹きわたり、触れないものがない姿から「姤」、出会うという意味になりました。五つの陽爻の下に陰爻が一つ不意に現れ、一つの陰が五つの陽に出会う形です。

初六

繫于金柅,貞吉,有攸往,見凶,羸豕孚蹢躅。

金柅に繋ぐ。貞なれば吉。往く攸有れば、凶を見る。羸豕も孚に蹢躅す。

金属の車止め(金柅)につなぎとめれば、正しさを守って吉です。進んでいけば凶を見ます。痩せた豚でも、心の中では本当に跳ね回ろうとし続けています。

小さな問題や誘惑が顔を出したばかりで、今ならまだつなぎとめられます。弱そうだからと放っておくと、いずれ暴れ出し、時間がたつほど収めにくくなりやすいものです。

小象:繫于金柅,柔道牽也。

九二

包有魚,无咎,不利賓。

包に魚有り。咎なし。賓に利ろしからず。

包みの中に魚があります。咎はありません。客のところへ行かせるのはよくありません。

やっかいな人や案件が自分の手元にある形です。自分で抑えていれば問題は起きにくいでしょう。人に回したり外へ広げたりすると、影響が大きくなりやすくなります。

小象:包有魚,義不及賓也。

九三

臀无膚,其行次且,厲,无大咎。

臀に膚なし。其の行くこと次且たり。厲うけれども、大いなる咎なし。

尻に肉がなく、歩みがはかどりません。危ういけれども、大きな咎はありません。

近づきたい相手には近づけず、離れようにも足が出ない、気まずい立場です。ただ深く巻き込まれてはいないので、つらくても大きな傷にはなりにくいものです。

小象:其行次且,行未牽也。

九四

包无魚,起凶。

包に魚なし。起てば凶。

包みの中に魚がありません。立ち上がって動けば凶です。

本来こちらの側にいるはずの人が、もうほかへ引き寄せられている形です。無理に取り返そうと騒ぐと、かえってこじれやすくなります。自分が周りから離れすぎていなかったか、振り返る時です。

小象:无魚之凶,遠民也。

九五

以杞包瓜,含章,有隕自天。

杞を以て瓜を包む。章を含む。天より隕つること有り。

杞の枝葉で瓜を包み、美しさを内に秘めています。天から降ってくるような幸いがあります。

上に立つ人が、下から出てきた問題を前にしている形です。大げさに騒がず静かに覆って収め、自分の長所は控えめに使うこと。時の流れが変われば、結果は向こうから来やすくなります。

小象:九五含章,中正也。有隕自天,志不舍命也。

上九

姤其角,吝,无咎。

其の角に姤う。吝なれども、咎なし。

角の上で出会います(高すぎて誰にも会えません)。恥ずかしいけれども、咎はありません。

態度が固く、高いところにいすぎて、誰も近づいてこない形です。大きな失敗にはなりにくいものの、気まずさや孤立は感じやすいでしょう。目線を少し下げると、人が寄ってきやすくなります。

小象:姤其角,上窮吝也。

彖伝

姤,遇也,柔遇剛也。勿用取女,不可與長也。天地相遇,品物咸章也。剛遇中正,天下大行也。姤之時義大矣哉!

姤とは出会うことで、柔が剛に出会うことです。この女を娶ってはならないのは、長く共にいられないからです。天と地が出会えば、あらゆるものが形をあらわします。剛が中正の位に出会えば、天下に大いに道が行われます。姤の時の意味は、まことに大きいものです。

大象

天下有風,姤;后以施命誥四方。

天の下に風有るは姤なり。后以て命を施し四方に誥ぐ。

天の下に風が吹いているのが姤です。君主はこれを見て、命令を発し、四方に告げ知らせます。

序卦伝:なぜこの順番なのか

決必有所遇,故受之以姤;姤者遇也。

前の夬は決すること、分かれることでした。決して切り開けば、必ず新しい人や物事に出会います。そこで夬の後に姤が続きます。姤とは出会うことです。

雑卦伝

大過顛也,姤遇也,柔遇剛也。

雑卦伝は、大過は転倒すること、姤は出会うこと、柔が剛に出会うことだとします。一つの陰がいちばん下から現れ、上の五つの陽に出会う、予期しない出会いの時です。

関連する卦

よくある質問

姤卦が出たら、恋愛はどう読む?

強く惹かれる人に急に出会いやすい時です。ただ卦辞の「勿用取女」は、勢いのある出会いをすぐ結婚に結びつけることを戒めます。主導権もこちらにありません。知り合うのはよくても、決めるのは急がないほうがよさそうです。 新しい友人、昔の知り合い、仕事の誘いなど、暮らしに急に変数が増えやすい時です。五つの陽の下に一つの陰が生まれる卦で、小さなことも少しずつ育ちます。引っかかりは早めに話し合うほうがこじれにくくなります。

姤卦が出たら、仕事はどう読む?

急な引き抜きや好条件の求人が舞い込みやすい時です。話を聞くのはかまいませんが、その場で承諾しないこと。大象の「施命誥四方」のように、こちらの条件を先にはっきり伝えるほうが後悔しにくくなります。 新しく現れた人や案件は、まず様子を見ましょう。いきなり重要な役を任せたり、長期契約を結んだりするのは控えたいところです。小さな問題は大きくなる前に片づけることです。

姤卦が出たら、待っていることは来る?

ある日突然、知らせが来る形です。九五の「有隕自天」のように、影も形もなかったことが急に動くことがあります。条件は、自分のことを着実にこなし、あちこちで言いふらさないことです。

姤卦が出たら、失せ物は見つかる?

見つかる見込みは中くらいで、意外な場所で出てくることがあります。乾は高い所や丸い金属の物、巽は木やひも、風の通る所を表します。北西の高い棚や、ひもを掛けてある所のあたりを探してみましょう。

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