人も資源も集まってくる時で、催しを開く、チームを作る、力になってくれる人を訪ねるのに向いています。大事なのは中心が正しく、心が誠実であること。人が増えるほど、何か起きた時の手当ても先に考えておきましょう。
よいこと
- 目上の人に自分から会う
- 集まりを開いて人を呼ぶ
- もしもの備えをする
- 誠実に関係を育てる
避けたいこと
- 誘われるまま全部に行く
- 徒党を組む
- 権限で人を押さえる
- 人が多いと気がゆるむ
仕事とお金
- 就職・転職
- 人材が一か所に集まる時で、大手への応募や合同説明会、知人の紹介が生きてきます。卦辞は「利見大人」。履歴書を一人で送り続けるより、業界の先輩や上司に自分から話を聞きに行くほうが道は開けやすくなります。
- 起業・商売
- 資金集めやイベントで、お客さんや仲間を一か所に集めるのに向きます。卦辞の「用大牲吉」のとおり、開店やお礼の会など、かけるべき場面の費用は惜しまないほうが、人の記憶に残りやすくなります。
- お金
- 共同購入や資金を集める話、散らばったお金を一つにまとめるのに向きます。まとまった額になったら、急な出費に備えて一部を別に残しておきましょう。
恋愛と人間関係
- シングル
- 人が集まる場所に出会いがあり、友人の結婚式やサークルにも出かける価値があります。ただ初六の「乃乱乃萃」は、心が乱れてむやみに集まる姿です。誘われるまま全部に行くより、話の合う一人二人に時間をかけるほうがよさそうです。
- パートナーがいる
- 相手の家族に会う、親族の集まりに一緒に出るなど、関係を双方に認めてもらうのに向く時です。卦辞の「王假有廟」は誠を尽くして祖先を祭ること。礼を尽くすほうが、高価な贈り物より伝わりやすいものです。
- 復縁
- 見込みはありますが、間に入る友人の力が要りそうです。六二は「引吉」、引き寄せられて集まれば吉と言います。自分から直接押しかけると、しつこいと受け取られやすくなります。
- 人間関係・協力
- 人がこちらに寄ってきて、協力の機会が増えやすい時です。九五の「萃有位」は、中心にいる者の立場を語ります。まだ納得しない人がいても権限で押さえず、正しいことを続けるほうが人の心はついてきやすくなります。
暮らし
- 試験・学業
- 勉強会や塾など、同じ目標の人と一緒に学ぶのに向きます。彖伝の「順以説」のとおり、雰囲気がよいほうがはかどる時です。ただ集まりが雑談で終わらないよう、毎回やり終える範囲を決めておきましょう。
- 引っ越し・旅行
- 団体旅行や、家族や親しい人と同じ地域への引っ越しに向きます。卦辞は「利有攸往」。人数が多い旅はにぎやかですが、身分証や集合時間をまとめて管理する人を決めておくと、はぐれにくくなります。
- 心身の状態
- 人付き合いや集まりが続き、気づかないうちに消耗しやすい時期です。上六の「齎咨涕洟」のように、つらい時は泣いて口に出してかまいません。疲れが長く抜けない時は、医師に診てもらってください。
昔ながらの占的
- 待っていること
- 人がそろい、条件が集まってはじめて成る形で、一点突破では動きにくいものです。沢の水が地の上に少しずつたまるように、しばらくすると知らせがまとまって届きやすくなります。
- 争い・訴訟
- 相手は大勢の後ろ盾を集めているかもしれず、こちらも重みのある人の支えが必要です。彖伝の「聚以正」のとおり、証拠と筋道で支持を集めること。徒党を組んで言い合うより、そのほうが不利になりにくいでしょう。
- 失せ物・尋ね人
- 見つかる見込みは高めです。兌は沢や口、坤は地や布を表します。西の方角の流し台のそば、口の開いた袋の中、低い所に積んだ布や衣類の間を探してみましょう。
決断するとき
進めてよい時で、特に皆で参加する事柄に向きます。動く前に、しかるべき人の支えを得て、リスクも考えておきましょう。
たとえばこんな人なら
萃は人を集める卦です。まず何のために戦うのかを皆で共有し、一人ひとりに誠意をもって練習への参加を頼みましょう。大象の「戒不虞」のとおり、先発だけでなく控えや、けが人が出た時の段取りも決めておくと、試合当日に慌てにくくなります。
声をかければ集まってくれるのは、幹事への信頼があってこそです。集まりには中心が要るので、恩師を招いて一言もらうなど、皆が来たくなる理由を一つ用意しましょう。進行は簡単にして、自由に話せる時間を多めにとるほうが、満足してもらいやすくなります。
これは変爻がないときの読み方です。変爻があれば朱熹の考変占法で読むべき爻を見ます。卦を立てると結果ページで直接わかります。
亨。王假有廟,利見大人,亨,利貞。用大牲吉,利有攸往。
亨る。王有廟に仮る。大人を見るに利ろし。亨る。貞しきに利ろし。大牲を用うれば吉。往く攸有るに利ろし。
通じます。王が宗廟に至って祭ります。徳と地位のある人に会うのがよく、通じます。正しさを守るのがよいです。大きな供え物を用いれば吉で、進んでいくのもよいです。
沢地萃(たくちすい)は、上卦が兌(沢)、下卦が坤(地)です。水が地の上に集まって湖や沢となり、あらゆるものがそこへ寄ってくる姿から「萃」、集まるという意味になりました。
初六
有孚不終,乃亂乃萃,若號,一握為笑,勿恤,往无咎。
孚有れども終えず。乃ち乱れ乃ち萃まる。若し号べば、一握笑いを為す。恤うるなかれ。往けば咎なし。
誠はあっても最後まで貫けず、心が乱れて、むやみに集まります。(本当に従うべき人に)大声で呼びかければ、ひと握りの人に笑われます。心配はいりません。進んでいけば咎はありません。
正しい相手と並びたいのに、周りの雑音に引っぱられている形です。はっきり意思を示すと笑われることもありますが、気にしなくてかまいません。もともと決めていた方向に戻るほうが迷いにくくなります。
小象:乃亂乃萃,其志亂也。
六二
引吉,无咎,孚乃利用禴。
引かるれば吉にして咎なし。孚あれば乃ち禴を用うるに利ろし。
引き寄せられて集まれば吉で、咎はありません。誠があれば、簡素な禴の祭り(夏の質素な祭り)を用いるのがよいです。
誰かが手を差し伸べてくれたら、それに乗ってついていく形です。誠意が伝わっていれば、形式は簡素でかまいません。関係づくりに大金をかけなくても、つながりは保ちやすいものです。
小象:引吉无咎,中未變也。
六三
萃如,嗟如,无攸利,往无咎,小吝。
萃如たり、嗟如たり。利ろしき攸なし。往けば咎なし。小しく吝。
集まろうとしても、ため息をつくばかりで、よいことはありません。進んでいけば咎はありませんが、少し恥ずかしい思いをします。
入りたい輪に入れず、気をもむばかりの状態です。外に別の道を探すのはかまいません。少し体面を手放したほうが、道は開けやすくなります。
小象:往无咎,上巽也。
九四
大吉,无咎。
大吉なれば咎なし。
大いに吉であってこそ、咎がありません。
人がこちらに集まってきているのに、立場が名実ともに整っているとは言えない形です。事を見事に、公の心でこなさなければ、上の人の人望を奪ったと言われやすくなります。
小象:大吉无咎,位不當也。
九五
萃有位,无咎。匪孚,元永貞,悔亡。
萃まるに位有り。咎なし。孚に匪ざれば、元永貞にして悔亡ぶ。
集まりの中で尊い位にいて、咎はありません。まだ心から従わない人がいるなら、大きく長く正しい徳を保てば、悔いは消えます。
人が集まる中心にいて、立場は安定しています。まだ納得しない人がいても、権限で押さえつけるのは急がずに。正しいことを長く続けるほうが、人の心は少しずつ寄ってきやすくなります。
小象:萃有位,志未光也。
上六
齎咨涕洟,无咎。
齎咨涕洟す。咎なし。
嘆き悲しみ、涙と鼻水を流します。咎はありません。
輪から外され、なじめずにつらいのは本当のことです。平気なふりをするより、自分の状況を認めて口に出すほうが、立て直しの余地を残しやすくなります。
小象:齎咨涕洟,未安上也。
萃,聚也;順以說,剛中而應,故聚也。王假有廟,致孝享也。利見大人亨,聚以正也。用大牲吉,利有攸往,順天命也。觀其所聚,而天地萬物之情可見矣。
萃とは集まることです。下は従順で上は喜び、剛が中にあって応じる相手がいるので、集まることができます。王が宗廟に至るのは、孝の心を尽くして祭るためです。徳と地位のある人に会うのがよく通じるのは、正しい道で集まるからです。大きな供え物を用いて吉で、進んでいくのがよいのは、天命に従うからです。何に集まっているかを見れば、天地万物の本当の姿が見えてきます。
大象澤上于地,萃;君子以除戎器,戒不虞。
沢、地に上るは萃なり。君子以て戎器を除め、不虞を戒む。
沢の水が地の上にあるのが萃です。君子はこれを見て、武器を手入れし、思いがけない事態に備えます。
序卦伝:なぜこの順番なのか物相遇而後聚,故受之以萃;萃者聚也。
前の姤は出会うことでした。人や物は出会ってから集まるものです。そこで姤の後に萃が続きます。萃とは集まることです。
雑卦伝萃聚,而升不來也。
雑卦伝は、萃は集まること、升は上っていって戻らないことと対にします。萃は人や物が一か所に寄り集まり、升はひたすら上へ進んでいきます。一方はその場にとどまり、もう一方は上へ向かうという対比です。
関連する卦よくある質問
萃卦が出たら、恋愛はどう読む?
人が集まる場所に出会いがあり、友人の結婚式やサークルにも出かける価値があります。ただ初六の「乃乱乃萃」は、心が乱れてむやみに集まる姿です。誘われるまま全部に行くより、話の合う一人二人に時間をかけるほうがよさそうです。 相手の家族に会う、親族の集まりに一緒に出るなど、関係を双方に認めてもらうのに向く時です。卦辞の「王假有廟」は誠を尽くして祖先を祭ること。礼を尽くすほうが、高価な贈り物より伝わりやすいものです。
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一卦は一つの問いに答え、命盤はあなた自身とこの一年の全体を映します。
経文は『周易』の通行本によります。現代語訳と読み方は星格が書いた参考で、定説ではありません。