この卦の要は見ることです。情勢をよく見ること、そして人から見られていること。今は急いで動くより、観察し、理解し、振り返るのに向いています。誠意も態度も人は見ています。おごそかに物事に当たるほうが、多くを語るより伝わります。
よいこと
- よく見てから動く
- 自分の行いを振り返る
- 情報をそろえる
- 誠意と落ち着きを保つ
避けたいこと
- 一部だけ見て決める
- 急いで態度を決める
- 人の目を気にしすぎる
仕事とお金
- 就職・転職
- 急いで応募したり辞めたりしないこと。志望先の社風や上司の人柄をよく調べましょう。六四の「観国之光」のとおり、よく見てからよい場に身を寄せるほうが、機会をつかみやすくなります。
- 起業・商売
- 市場調査や同業の研究に向き、今大きく資金を入れるのには向きません。顧客もこちらの誠実さを見ています。祭りの前に手を清めるように、細部を整えておくと信頼を得やすくなります。
- お金
- まず調べ、様子を見ること。急いで買わず、わかってから動きましょう。
恋愛と人間関係
- シングル
- 相手がこちらを見ている時かもしれません。急いで告白するより、ふだんの仕事ぶりや人への接し方を見てもらいましょう。九五は「観我生」、まず自分を整えるほうが近づきやすくなります。
- パートナーがいる
- その場の言葉より、相手が実際にしたことを見ましょう。関係の中の自分の姿も振り返ること。六三の「観我生、進退」のとおり、よく見てから進み方を決めるほうが迷いにくくなります。
- 復縁
- 今は自分から追うのに向きません。相手の近況や態度を観察し、離れた理由も見つめ直しましょう。六二の「窺観」のように、すき間からのぞいただけで判断すると誤解しやすくなります。
- 人間関係・協力
- 言動は人に見られています。集まりの中で落ち着いてふるまい、言ったことを守れば信頼されやすい時です。組む前には相手の過去の仕事ぶりも見て、第一印象だけで決めないことです。
暮らし
- 試験・学業
- 幅広く読み、人の解き方を見て、過去問から出題の傾向を探るのに向きます。要点だけのまとめに頼りすぎないこと。初六の「童観」では表面しか見えにくいものです。
- 引っ越し・旅行
- 旅行や視察、物件の内見にとてもよい時です。大象の「省方観民」は、あちこちを歩いて見て回ることです。引っ越すなら何か所も見て、地元の人にも聞いてから決めると後悔しにくくなります。
- 心身の状態
- 考えすぎたり、人の目を気にしすぎたりしやすい時期です。人の暮らしをのぞく時間を減らし、自分の気持ちと生活リズムを見る時間を取りましょう。眠れない日が続く、体がつらい時は受診を考えてください。
昔ながらの占的
- 待っていること
- 遅めです。まだ相手に見られ、評価されている段階で、手を清めてまだ供えていない時のように、相手が見終えて納得してから動きます。その間も誠意を保っておくと届きやすくなります。
- 争い・訴訟
- 急いで手を打たず、相手の手札と証拠を見きわめましょう。地の上を風が渡るように、情報は自然と入ってきます。そろえてから話すほうが、感情的に言い返すより有利になりやすいものです。
- 失せ物・尋ね人
- 見つかる見込みはありますが、注意深く見る必要があります。床の上、布の重なり、シーツや衣類、かばんのポケットの中、または風の通る窓辺や戸口の近くを探してみてください。
決断するとき
まだ急いで決めないこと。情報を集め、しばらく見てから。自分が本当に望むものは何かも問い直しましょう。
たとえばこんな人なら
観は、急いで返事をせず、まずよく見ることを勧めます。そこで働く人の話を聞き、上司が人をどう育てるかを確かめ、自分の望む暮らしと照らし合わせましょう。六三の「観我生、進退」のとおり、自分の実情で決めると迷いにくくなります。
皆がどう進めるかを見ています。観の卦辞は、誠が満ちていれば人は仰ぎ見ると語ります。会計を公開し、言ったことを守るほうが、にぎやかな催しを開くより、人の納得を得やすくなります。
これは変爻がないときの読み方です。変爻があれば朱熹の考変占法で読むべき爻を見ます。卦を立てると結果ページで直接わかります。
盥而不薦,有孚顒若。
盥いて薦めず。孚有りて顒若たり。
祭りで手を清め、まだ供え物を捧げていないその時、心には誠が満ちていて、仰ぎ見られるほどおごそかです。
風地観(ふうちかん)は、上卦が巽(風)、下卦が坤(地)です。風が地の上を吹き渡り、あらゆるところに触れていくので「観(かん)」といいます。上の二本の陽爻が高いところにあり、下の四本の陰爻がそれを仰ぎ見ている形です。
初六
童觀,小人无咎,君子吝。
童観す。小人は咎なし。君子は吝。
子どものように観ます。小人には咎はありませんが、君子には恥ずかしいことです。
物事の見方がまだ浅く、表面しか見えていません。傍観しているだけならかまいませんが、責任を負って決める立場なら足りません。もう一歩踏み込んで調べると、判断を誤りにくくなります。
小象:初六童觀,小人道也。
六二
窺觀,利女貞。
窺い観る。女の貞に利ろし。
戸のすき間からのぞき見ます。女性が正しさを守るのによろしい。
見えているのは一部だけで、視野が限られています。自分の持ち場を守るならそれで足りますが、大きな決定には全体を見る工夫が必要です。断片的な情報だけで決めないほうが無難です。
小象:窺觀女貞,亦可醜也。
六三
觀我生,進退。
我が生を観て、進退す。
自分の行いを観て、進むか退くかを決めます。
前へ出るかどうかは、まず自分のやってきたことと実力を振り返ってから。人の顔色や一時の勢いではなく、実際の状況に合わせて決めるほうが、悔いを残しにくくなります。
小象:觀我生,進退;未失道也。
六四
觀國之光,利用賓于王。
国の光を観る。用て王に賓たるに利ろし。
国の輝きを観ます。王の客として迎えられるのによろしい。
よい組織や上司、力を発揮できる場に近づける時です。自分から求めて身を寄せ、生かせる場所で力を出すと、道が開けやすくなります。
小象:觀國之光,尚賓也。
九五
觀我生,君子无咎。
我が生を観る。君子なれば咎なし。
自分の行いを観ます。君子であれば咎はありません。
多くの人に見られていて、言動がそのまま手本になります。やるべきことをやれているか振り返り、まっすぐであれば心配は少ないものです。
小象:觀我生,觀民也。
上九
觀其生,君子无咎。
其の生を観る。君子なれば咎なし。
その人自身の行いを観ます。君子であれば咎はありません。
第一線からは退いていても、周りはまだこちらを見ています。退いたからと気をゆるめず、言動を振り返り続けると、信頼は保たれやすくなります。
小象:觀其生,志未平也。
大觀在上,順而巽,中正以觀天下。觀,盥而不薦,有孚顒若,下觀而化也。觀天之神道,而四時不忒,聖人以神道設教,而天下服矣。
大いに観るべき姿が上にあり、下は従い上はへりくだって、中正の徳で天下に示します。観で、手を清めてまだ供え物を捧げず、誠が満ちておごそかだというのは、下の者がそれを見て感化されるということです。天の神妙な道を観れば、四季の運行は少しも狂いません。聖人はこの神妙な道によって教えを立て、天下はそれに従います。
大象風行地上,觀;先王以省方,觀民設教。
風の地上を行くは観なり。先王以て方を省み、民を観て教えを設く。
風が地の上を吹き渡るのが観です。昔の王はこれを見て、四方を巡って視察し、民の様子を観て教えを設けました。
序卦伝:なぜこの順番なのか物大然後可觀,故受之以觀。
序卦伝は、物は大きくなってはじめて観るに値するので、臨の後に観が続く、と言います。臨で勢いが大きくなれば見るべきところが生まれ、上は下に手本を示し、下は上を仰ぎ見るようになります。
雑卦伝臨、觀之義,或與或求。
雑卦伝は、臨と観の意味は、一方は与え、一方は求めることだ、と言います。観は人がこちらを仰ぎ見て求めてくる側で、自分から近づいて面倒を見る臨とちょうど向かい合っています。
関連する卦よくある質問
観卦が出たら、恋愛はどう読む?
相手がこちらを見ている時かもしれません。急いで告白するより、ふだんの仕事ぶりや人への接し方を見てもらいましょう。九五は「観我生」、まず自分を整えるほうが近づきやすくなります。 その場の言葉より、相手が実際にしたことを見ましょう。関係の中の自分の姿も振り返ること。六三の「観我生、進退」のとおり、よく見てから進み方を決めるほうが迷いにくくなります。
観卦が出たら、仕事はどう読む?
急いで応募したり辞めたりしないこと。志望先の社風や上司の人柄をよく調べましょう。六四の「観国之光」のとおり、よく見てからよい場に身を寄せるほうが、機会をつかみやすくなります。 組織や市場、人間関係の様子を見てから手を出しましょう。仕事ぶりが見られている時期なので、目立つ成果を急ぐより、専門性をきちんと守ることが大切です。
観卦が出たら、待っていることは来る?
遅めです。まだ相手に見られ、評価されている段階で、手を清めてまだ供えていない時のように、相手が見終えて納得してから動きます。その間も誠意を保っておくと届きやすくなります。
観卦が出たら、失せ物は見つかる?
見つかる見込みはありますが、注意深く見る必要があります。床の上、布の重なり、シーツや衣類、かばんのポケットの中、または風の通る窓辺や戸口の近くを探してみてください。
一卦は一つの問いに答え、命盤はあなた自身とこの一年の全体を映します。
経文は『周易』の通行本によります。現代語訳と読み方は星格が書いた参考で、定説ではありません。