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上 巽(風)・下 震(雷)
益風雷益
第42卦 · 風雷益

益卦

上を少し減らして下に足す時です。良いものを下へ分け、時に合わせて動けば道は広がり、大きな事にも取り組みやすくなります。

一つのことを心に、筮竹で一卦立てる

上が利を譲り、下が恩恵を受ける時で、全体の道は上向きに開けています。出発や大きな事に向きますが、良いものは分け合うこと、時に合わせて調整することが前提です。

よいこと

  • 自分から動き出す
  • 資源を下へ分ける
  • 誤りに気づいたら直す
  • 続けてやり通す

避けたいこと

  • 自分だけ多く取る
  • 三日坊主で終わる
  • 受けた資源を生かさない
  • 陰で問題を隠す

仕事とお金

就職・転職
卦辞の「利有攸往」のとおり、自分から応募する、異動や新しい役を願い出るのに向きます。上も資源を出しやすい時です。初九の「利用為大作」は、機会を得たら見合う成果を出すよう求めています。
起業・商売
風と雷が助け合う卦で、店舗を増やす、新しい拠点を開く、提携を話し合うのに向き、大きめの計画も動かしやすい時です。得た利益は従業員や取引先にも分けると、長く続きやすくなります。
お金
収入を増やすきっかけがあり、伸びていく事に力を注ぐのに向きます。入ってきたら一部を分けましょう。一緒に動いてくれた人へ還元する、などです。

恋愛と人間関係

シングル
仲を取り持ってくれる人が身近にいる時期です。友人の集まりや紹介には顔を出してみましょう。益は下へ与える卦で、先に人に親切にすると、相手からも返ってきやすくなります。
パートナーがいる
一方が譲り、もう一方が受け取って、関係が一緒に上向く時です。九五の「有孚惠心」のとおり、相手のことを本気で考えましょう。どちらが多く尽くしたかを数えないほうが、長く穏やかでいやすいものです。
復縁
見込みはありますが、目に見える変化を示す必要があります。大象の「有過則改」のとおり、本当に変わったと伝わってはじめて相手は振り向きやすくなります。三日坊主の熱意では届きにくいものです。
人間関係・協力
資源を分け、手柄を譲れる人ほど、今は人に好かれやすい時です。上九の「莫益之、或擊之」は、取り分を多く求める人が攻撃される姿で、仲間が相手方に回りやすいと戒めています。

暮らし

試験・学業
彖伝の「日進无疆」のとおり、毎日少しずつの進歩が積もると大きくなります。新しい講座や資格に向く時期です。人のよい勉強法はまねて、間違えた問題はその日のうちに直しましょう。
引っ越し・旅行
卦辞の「利涉大川」のとおり、遠出や遠方への引っ越しは順調に運びやすく、よりよい場所へ移るのにも向きます。六四は大きな移転に頼れる人を立てるとよいとします。
心身の状態
気力が満ちてやりたいことが増え、一度に詰め込みやすい時期です。新しい習慣は一つずつ、運動も早寝も少しずつ重ねましょう。どこか調子がおかしいと感じたら、先延ばしせず医師に診てもらってください。

昔ながらの占的

待っていること
待てば届く見込みは高めで、向こうから運ばれてくることも多い形です。六二の「十朋之龜、弗克違」がそれです。ただ、こちらも先に動いて続けていると、来たものを守りやすくなります。
争い・訴訟
交渉の余地があり、双方が得をする道もあります。少し譲って協力を引き出すほうが、全部を取りに行くより得になりやすい時です。六三の「告公用圭」のとおり、手順を踏み、書面を残しましょう。
失せ物・尋ね人
見つかる見込みはあり、人に手伝ってもらうと早まりやすいでしょう。震は大通りや動く場所、巽は木や細長い物、ひもです。交差点、車の中、玄関まわり、木の家具や長い引き出し、風の通る窓辺を探してみましょう。

決断するとき

動くべき時は動きましょう。大きな方向は前へ進むのに向いています。進めながら、間違いに気づいたらその場で直すことを忘れずに。

たとえばこんな人なら

上司の推薦で社外研修に行く整備士

上が育てようとしてくれているのは、益の「損上益下」そのものです。研修をしっかり受け、戻ったら成果を見せ、学んだことを同僚にも分けましょう。受けた資源をうまく生かすほど、次の機会もまた回ってきやすくなります。

地域で無料の講座を開きたい元教員

益は余っているものを下へ与えるほど道が広がる卦です。時間も経験もある今は、分け合うのにちょうどよい時期です。まず少人数で、決まった曜日に開き、来た人が回を重ねるごとに伸びていけば、評判は口づてに広がりやすくなります。

これは変爻がないときの読み方です。変爻があれば朱熹の考変占法で読むべき爻を見ます。卦を立てると結果ページで直接わかります。

利有攸往。利涉大川。

往く攸有るに利ろし。大川を渉るに利ろし。

進んでいくのがよいです。大きな川を渡るのがよいです。

風雷益(ふうらいえき)は、上卦が巽(風)、下卦が震(雷)です。風と雷は助け合い、互いを強めます。卦の形でも、上から少し減らして下に足しているので「益」、増やす、ためになるという名がつきました。

初九

利用為大作,元吉,无咎。

用て大作を為すに利ろし。元いに吉なれば咎なし。

大きな事業を起こすのによいです。大いに吉であってこそ、咎がありません。

上からの後押しや資源を受けたばかりで、立場は低くても、それに見合う成果を返す場面です。並の出来で終わると、任せる相手を間違えたと思われやすくなります。

小象:元吉无咎,下不厚事也。

六二

或益之十朋之龜,弗克違,永貞吉。王用享于帝,吉。

或いは之を益す。十朋の亀も違うこと克わず。永く貞なれば吉。王用て帝に享す。吉。

ある人が益をもたらし、十朋の値打ちがある大きな亀甲を贈ります。断ろうとしても断れません。長く正しさを守れば吉です。王がこれを用いて天帝を祭り、吉です。

良いことが外から自然にやって来て、引き立てや機会が向こうから届く形です。受け取ったら分をわきまえ、長く安定して続けるほうが、運は手元に残りやすくなります。

小象:或益之,自外來也。

六三

益之用凶事,无咎。有孚中行,告公用圭。

之を益すに凶事を用う。咎なし。孚有りて中行し、公に告ぐるに圭を用う。

苦難や凶事を用いて益を与えますが、咎はありません。誠をもって中の道を行き、玉の圭を手に公へ申し上げます。

難局や危機に放り込まれるのは、成長を迫られているということでもあります。対処する時は事情をはっきり伝え、手順どおり上へ報告すること。陰で隠すとこじれやすくなります。

小象:益用凶事,固有之也。

六四

中行,告公從。利用為依遷國。

中行なれば、公に告げて従わる。用て依ることを為し国を遷すに利ろし。

中の道を行けば、公に申し上げて聞き入れられます。上に頼って、都を移すような大事を行うのによいです。

間に立つ位置にいて、言葉に重みがあります。移転や事業の転換といった大きな案を出す時は、皆のためになることを出発点にすると、上もうなずきやすくなります。

小象:告公從,以益志也。

九五

有孚惠心,勿問元吉。有孚惠我德。

孚有りて心を恵む。問うことなくして元いに吉。孚有りて我が徳を恵とす。

誠があり、心から人に恵みを施します。問うまでもなく大いに吉です。人々もまた誠をもって、わたしの徳をありがたく思います。

見返りを計算せずに人を助け、下の人の面倒を見る時です。そうして積もった信頼は、相手のほうから返ってきやすいものです。

小象:有孚惠心,勿問之矣。惠我德,大得志也。

上九

莫益之,或擊之,立心勿恆,凶。

之を益すことなく、或いは之を撃つ。心を立つること恒なし。凶。

益を与える者はなく、攻撃する者さえいます。心の持ち方が長続きせず、凶です。

取ることばかり考えて分けずにいると、周りの人が敵に回りやすくなります。手を引いて、良いものの一部を譲りましょう。言うことを日ごとに変えないことも大事です。

小象:莫益之,偏辭也。或擊之,自外來也。

彖伝

益,損上益下,民說无疆,自上下下,其道大光。利有攸往,中正有慶。利涉大川,木道乃行。益動而巽,日進无疆。天施地生,其益无方。凡益之道,與時偕行。

益とは、上を減らして下に足すことで、民の喜びは限りがありません。上から下へへりくだるので、その道は大いに輝きます。進んでいくのがよいのは、中正であって慶びがあるからです。大きな川を渡るのがよいのは、木(舟)の道が通じるからです。益は下が動き上が従うもので、日々の進みに限りがありません。天が施し地が生み出して、その益はどこか一か所にとどまりません。およそ益の道は、時とともに進んでいくのです。

大象

風雷,益;君子以見善則遷,有過則改。

風雷は益なり。君子以て善を見れば則ち遷り、過ち有れば則ち改む。

風と雷、これが益です。君子はこれを見て、善いものを見ればそちらへ移り、過ちがあれば改めます。

序卦伝:なぜこの順番なのか

損而不已,必益,故受之以益。

前の卦は損でした。減らすことが行き着くところまで行けば、必ず増える方へ戻ります。そこで損の後に益が続きます。

雑卦伝

損、益,盛衰之始也。

損と益は、盛んになることと衰えることの始まりだとされます。通行の解釈では、増やしきると減る方へ転じるので益は衰える始まり、減らしきると増える方へ転じるので損は盛んになる始まり、という対比です。

関連する卦

よくある質問

益卦が出たら、恋愛はどう読む?

仲を取り持ってくれる人が身近にいる時期です。友人の集まりや紹介には顔を出してみましょう。益は下へ与える卦で、先に人に親切にすると、相手からも返ってきやすくなります。 一方が譲り、もう一方が受け取って、関係が一緒に上向く時です。九五の「有孚惠心」のとおり、相手のことを本気で考えましょう。どちらが多く尽くしたかを数えないほうが、長く穏やかでいやすいものです。

益卦が出たら、仕事はどう読む?

卦辞の「利有攸往」のとおり、自分から応募する、異動や新しい役を願い出るのに向きます。上も資源を出しやすい時です。初九の「利用為大作」は、機会を得たら見合う成果を出すよう求めています。 新しい企画を進める、外へ出て協力を取りつけるのに向きます。人をまとめる立場なら、チームを気にかけて資源を下へ回すと、物事は進みやすくなります。

益卦が出たら、待っていることは来る?

待てば届く見込みは高めで、向こうから運ばれてくることも多い形です。六二の「十朋之龜、弗克違」がそれです。ただ、こちらも先に動いて続けていると、来たものを守りやすくなります。

益卦が出たら、失せ物は見つかる?

見つかる見込みはあり、人に手伝ってもらうと早まりやすいでしょう。震は大通りや動く場所、巽は木や細長い物、ひもです。交差点、車の中、玄関まわり、木の家具や長い引き出し、風の通る窓辺を探してみましょう。

一卦は一つの問いに答え、命盤はあなた自身とこの一年の全体を映します。

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