雲は厚いのに、まだ雨にならない卦です。方向は合っていても、時機と力がもう少し足りません。小さく蓄え、自分を整えることを先にして、大きな成果を急がないほうがよいでしょう。
よいこと
- 小さく積み重ねる
- 自分を磨く
- 穏やかに粘る
- 条件が熟すのを待つ
避けたいこと
- 大きな成果を急ぐ
- 大金をつぎ込む
- 小さなことで決裂する
- 相手に答えを迫る
仕事とお金
- 就職・転職
- チャンスはあるのに、あと一歩届かない時期です。雲は厚いのにまだ降らない形なので、今の職場で専門性を補い、実績を積んでから動くほうが、今すぐ無理に転職するより安定します。
- 起業・商売
- 小畜は小さく蓄える卦で、小規模に試すのには向きますが、大きく広げるのには向きません。まず資金繰りを守り、注文と評判がたまってから上乗せを考えましょう。
- お金
- 少額の積み立てや、こつこつ貯めることに向き、大きくつぎ込むには向きません。お金は入ってきても、一度にまとまって入る形にはなりにくいでしょう。
恋愛と人間関係
- シングル
- 出会いの気配はありますが、まだ温まっている途中で、相手も様子を見ているかもしれません。穏やかに接し、一緒に過ごす機会を増やして、答えを急がないことです。
- パートナーがいる
- 九三は「輿説輻、夫妻反目」、車の輻が外れて二人がにらみ合う形です。小さな不満が口げんかになりかけたら、一歩引いて話し、感情で身動きが取れなくならないように。
- 復縁
- 初九の「復自道」も九二の「牽復」も吉で、もとの道に戻る余地はあります。ただ一度の話し合いでは決まりにくいので、少しずつ連絡を戻し、関係が自然に温まるのを待ちましょう。
- 人間関係・協力
- 協力関係は少し前に進んでいますが、大きな話をするにはまだ早い段階です。まず小さな案件で息を合わせ、信頼が十分に育ってから共同事業の話をしましょう。
暮らし
- 試験・学業
- 成績は積み上がっていますが、まだ花開く手前です。予定どおり苦手科目を補い、今回あと少し届かなくても自分を否定しないこと。もう一巡蓄えれば、雨は降りやすくなります。
- 引っ越し・旅行
- 外出はかまいませんが、大きな引っ越しの条件はまだそろっていません。近場の小さな移動のほうが順調です。引っ越すなら予算をためて、物件をよく見てから動きましょう。
- 心身の状態
- やりたいことが多いのに進まず、もやもやして気が立ちやすい時期です。大象は文徳を磨くことを説きます。読書や書き物など静かなことで気持ちを落ち着けて。体調がすぐれなければ医療機関へ。
昔ながらの占的
- 待っていること
- 来ますが、ゆっくりです。卦辞の「密雲不雨」のとおり雲は集まっていて、最後の条件がそろうのを待つ形です。西の方角や、まだ目を向けていない所から届くかもしれません。
- 争い・訴訟
- こちらの力はまだ相手を押し切るほどではなく、正面からぶつかるのは不利です。小畜はやわらかさで強さを止める卦。証拠を集め、手札をため、穏やかに局面をつなぎとめましょう。
- 失せ物・尋ね人
- 時間をかければ見つかりやすいでしょう。巽は風と木を表すので、風通しのよい所、木の家具や棚の中、ほかの物の下や隙間に挟まっていないかを探してみてください。
決断するとき
準備は進めてかまいませんが、全力で打って出る時ではありません。力を蓄え、雨が降るのを待ちましょう。
たとえばこんな人なら
卦辞の「密雲不雨」は、方向は合っていても、二店舗を支える力がまだ足りない形です。まず今の店の売上と人手を安定させ、予備の資金をためて、雨が本当に降ってから二店舗目へ進みましょう。
九三は「夫妻反目」。車の輻が外れたように、小さなすれ違いが全体を止めてしまう形です。二人とも落ち着いている時を選んで分担をはっきり決め、車輪を直してから走り出しましょう。
これは変爻がないときの読み方です。変爻があれば朱熹の考変占法で読むべき爻を見ます。卦を立てると結果ページで直接わかります。
亨。密雲不雨,自我西郊。
亨る。密雲雨ふらず、我が西郊よりす。
通じます。厚い雲が垂れこめているのに、雨は降りません。雲はわたしの西の郊外から湧いてきます。
風天小畜(ふうてんしょうちく)は、上卦が巽(風)、下卦が乾(天)です。風が天の上を吹き、天の強さを少しだけ引き止めますが、長くは止められません。それで「小畜」と呼びます。陰爻は六四の一本だけで、そのやわらかさが五本の陽爻を止めています。
初九
復自道,何其咎,吉。
復ること道よりす。何ぞ其れ咎あらん。吉。
自分のもとの道に戻ります。どうして咎などありましょう。吉。
行く手をふさがれたら、本業やもとの計画に戻る時です。無理に突き進まないのは誤りではなく、むしろ正しい選択です。
小象:復自道,其義吉也。
九二
牽復,吉。
牽かれて復る。吉。
引き連れられて、ともに戻ります。吉。
志の同じ人と一緒に引き、一緒に立て直すのは恥ずかしいことではありません。互いに引っぱり合える仲間がいると、道を外れにくくなります。
小象:牽復在中,亦不自失也。
九三
輿說輻,夫妻反目。
輿、輻を説く。夫妻反目す。
車の輻(スポーク)が抜け落ちます。夫婦が反目し合います。
無理に進もうとして、いちばん身近な人とぶつかる形です。まず車を止めて関係を直し、家庭やチームの内側を整えてから、前へ進む話をしましょう。
小象:夫妻反目,不能正室也。
六四
有孚,血去惕出,无咎。
孚有り。血去り惕れ出づ。咎なし。
誠があれば、傷つけられる心配は去り、恐れも消えます。咎はありません。
強い人たちの間に立って押しとどめる役回りです。頼りになるのは力ずくではなく誠意です。本音で話し、上の人の支えを得れば、危うさは過ぎていきやすくなります。
小象:有孚惕出,上合志也。
九五
有孚攣如,富以其鄰。
孚有りて攣如たり。富むに其の隣を以てす。
誠があって、固く結びついています。自分の豊かさを隣人と分かち合います。
手元に資源があるなら、仲間に出して一緒に取り組む時です。結びついた信頼のほうが、一人で稼ぐより遠くまで行きやすいものです。
小象:有孚攣如,不獨富也。
上九
既雨既處,尚德載,婦貞厲,月幾望,君子征凶。
既に雨ふり既に処る。徳を尚びて載つ。婦は貞なれども厲うし。月望に幾し。君子征けば凶。
雨はもう降り、もうやみました。尊ぶ徳が積もって満ちています。女性は正しくしていても危うい。月はほぼ満ちようとしています。君子がこのとき出て行けば凶。
ようやく事がなり、蓄えも十分になった時、いちばん怖いのは欲張ることです。よいところで切り上げ、外へ手を広げすぎず、しがみつきもしないことです。
小象:既雨既處,德積載也。君子征凶,有所疑也。
小畜,柔得位而上下應之,曰小畜。健而巽,剛中而志行,乃亨。密雲不雨,尚往也。自我西郊,施未行也。
小畜は、やわらかな陰爻が正しい位を得て、上下の陽爻がみなこれに応じるので、小畜といいます。内は健やかで外は従い、剛爻が中にあって志が行われるので、通じます。厚い雲があっても雨が降らないのは、陽の気がまだ上へ昇っているからです。雲が西の郊外から来るのは、恵みがまだ施されていないということです。
大象風行天上,小畜,君子以懿文德。
風の天上を行くは小畜なり。君子以て文徳を懿くす。
風が天の上を吹くのが小畜です。君子はこれを見て、自分の教養と徳を美しく磨きます。
序卦伝:なぜこの順番なのか比必有所畜也,故受之以小畜。
前の卦は比です。人が親しく寄り集まれば、何かが蓄えられていくものです。そこで比の後に小畜が続きます。畜は蓄えることで、止める、引き止めるという意味もあります。
雑卦伝小畜寡也,履不處也。
小畜は「寡」、履は「不処」と対になります。小畜は一本の陰爻で五本の陽爻を止めるので力が少なく、履は一歩ずつ前へ進んで同じ場所にとどまりません。
関連する卦よくある質問
小畜卦が出たら、恋愛はどう読む?
出会いの気配はありますが、まだ温まっている途中で、相手も様子を見ているかもしれません。穏やかに接し、一緒に過ごす機会を増やして、答えを急がないことです。 九三は「輿説輻、夫妻反目」、車の輻が外れて二人がにらみ合う形です。小さな不満が口げんかになりかけたら、一歩引いて話し、感情で身動きが取れなくならないように。
小畜卦が出たら、仕事はどう読む?
チャンスはあるのに、あと一歩届かない時期です。雲は厚いのにまだ降らない形なので、今の職場で専門性を補い、実績を積んでから動くほうが、今すぐ無理に転職するより安定します。 計画があと一歩のところで止まりやすい時です。できる小さな仕事を丁寧に片づけ、足りない力を補っておけば、条件がそろったときに動かしやすくなります。
小畜卦が出たら、待っていることは来る?
来ますが、ゆっくりです。卦辞の「密雲不雨」のとおり雲は集まっていて、最後の条件がそろうのを待つ形です。西の方角や、まだ目を向けていない所から届くかもしれません。
小畜卦が出たら、失せ物は見つかる?
時間をかければ見つかりやすいでしょう。巽は風と木を表すので、風通しのよい所、木の家具や棚の中、ほかの物の下や隙間に挟まっていないかを探してみてください。
一卦は一つの問いに答え、命盤はあなた自身とこの一年の全体を映します。
経文は『周易』の通行本によります。現代語訳と読み方は星格が書いた参考で、定説ではありません。