勢いが盛んで、力も元手もある時です。ただ強いほど行きすぎやすいもの。加減を守り、筋の通ったことをしていれば、力は味方であり続けやすくなります。
よいこと
- 正面から取りに行く
- 決まりどおりに動く
- 力を使う場所を選ぶ
- 退き道を残しておく
避けたいこと
- 規則に正面からぶつかる
- 勢いで人を押さえる
- 出だしから突っ走る
- 礼に外れた近道を行く
仕事とお金
- 就職・転職
- 実力も勢いもあり、昇進を狙ったり大事なプロジェクトを引き受けたりするのに向きます。気をつけたいのは九三の「羝羊觸藩」。強気で押したり規則にぶつかったりすると、身動きがとれなくなりやすいものです。
- 起業・商売
- 勢いがあり、大きな商談や販路の拡大に向く時で、相手にも力が伝わりやすいでしょう。条件は決まりどおりに。大象の「非禮弗履」のとおり、ルールから外れた近道は、どれほど儲かりそうでも踏まないことです。
- お金
- お金の面にも勢いがあり、買い増したくなりやすい時です。攻めてもかまいませんが、借金をしてまで無理をしたり、大きく賭けたりせず、決めたルールを守りましょう。
恋愛と人間関係
- シングル
- 陽の気が盛んで、魅力も自信もある時期です。自分から動くほうが有利でしょう。ただ追いかけすぎたり返事を急かしたりすると、相手は引きやすくなります。答えるための間をあげましょう。
- パートナーがいる
- 雷が天で鳴り響くように、言い合いも大きくなりがちで、二人とも譲らない時です。言い負かしても関係はよくなりません。九二は中を守って吉。譲れる所は一歩譲ると、落ち着きやすくなります。
- 復縁
- 自分から動く力はあるので、気持ちを伝えてみてもよいでしょう。ただ迫るのは禁物です。相手がうなずかないのに押し続けると、上六の「不能退、不能遂」、どちらにも動けない形になりやすいものです。
- 人間関係・協力
- 勢いのある協力関係で、一緒に大きなことを進めるのに向きます。起きやすいのは、誰もが仕切りたがること。役割と決める権限を先に話し合っておくと、四本の陽爻のような強い力どうしがぶつかりにくくなります。
暮らし
- 試験・学業
- 意欲が十分で、難しめの試験や資格に挑むのに向きます。最初から予定を詰め込みすぎないこと。初九は「壯于趾、征凶」と、歩き出しで突き進むことを戒めています。一定の強さで少しずつ上げていきましょう。
- 引っ越し・旅行
- 行動力があり、自分から出かけたり新しい土地へ移ったりするのに向きます。九四の「藩決不羸」のとおり、止まっていた手続きが通りやすい時です。それでも車や荷物、道順は先に確かめておきましょう。
- 心身の状態
- 気力があり余って止まれず、夜更かしや運動のしすぎになりやすい時期です。力を配分し、休む時間を先に取りましょう。痛む所があるのに我慢を続けるのはよくありません。手を止めて医師に相談してください。
昔ながらの占的
- 待っていること
- 四本の陽爻が下から伸びていく形で、物事が進みやすく、知らせは早めです。ただし筋の通ったやり方をしていることが条件。催促や圧力で急がせると、かえって止まりやすくなります。
- 争い・訴訟
- こちらが優勢で、筋も交渉材料もあります。道理に沿って主張してよいでしょう。ただ卦辞は「利貞」とだけ言います。相手が引き下がる余地を残し、法に外れたやり方で圧力をかけないことです。
- 失せ物・尋ね人
- 見つかる見込みは高めです。震は動く場所や大通り、乾は高い所や丸い物、金属です。出入りする通路やいつも通る道、棚の上の高い所、金属の容器の中を探してみましょう。
決断するとき
進んでかまいません。ただし、その事に筋が通っていることが前提です。勢いだけで押し切ろうとしているなら、いったん止まり、退き道を考えてからにしましょう。
たとえばこんな人なら
グループでいちばん力があり、大壮はまさに今の姿です。九二は中を守って吉。全部を引き受けず、分担を決めて各自に任せ、自分は仕上がりを確かめる役に回りましょう。抱え込むほどほかの人は手を止め、最後に疲れ切るのは自分になりやすいものです。
伸びが早いと、一気に重さを増やしたくなります。大壮は、勢いのある時ほどけがをしやすいと教える卦です。重さは計画どおり少しずつ上げ、フォームを正しく。痛みが出たら止めること。見栄で無理を続けないほうが、長く続けやすくなります。
これは変爻がないときの読み方です。変爻があれば朱熹の考変占法で読むべき爻を見ます。卦を立てると結果ページで直接わかります。
利貞。
貞しきに利ろし。
正しさを守るのがよいです。
雷天大壮(らいてんたいそう)は、上卦が震(雷)、下卦が乾(天)です。雷が天の上で鳴り響き、勢いがとても大きい姿です。四本の陽爻が下から伸びて陽の力が盛んなことから「大壮」と呼ばれます。
初九
壯于趾,征凶,有孚。
趾に壮んなり。征けば凶。孚有り。
力が足の指にあります(歩き出したばかりで突き進もうとします)。進めば凶で、これは確かなことです。
新しい職場や役職に就いたばかりで、すぐ成果を見せようと改革を急ぐ形です。足場が固まらないうちは転びやすいもの。まず基本と人とのつながりを固め、勢いをつけるのはその後にしましょう。
小象:壯于趾,其孚窮也。
九二
貞吉。
貞しければ吉。
正しさを守れば吉です。
実力があり、加減もわかっている時です。力を見せつけようとせず、今の調子で落ち着いて進めれば、物事は自然と通りやすくなります。
小象:九二貞吉,以中也。
九三
小人用壯,君子用罔,貞厲。羝羊觸藩,羸其角。
小人は壮を用い、君子は罔を用う。貞なれども厲うし。羝羊藩に触れて、其の角を羸しむ。
小人は力に頼り、君子は危険を気にもかけません(罔は「ない」、見えてもないものとすること)。これでは正しくても危ういです。雄羊が垣根に突っ込み、角が絡まって身動きがとれなくなります。
自分は正しいし力もある、と真正面からぶつかって、進むも退くもできない所にはまりやすい形です。今は力を抑え、別の道を探すか少し待つほうが安全です。
小象:小人用壯,君子罔也。
九四
貞吉,悔亡。藩決不羸,壯于大輿之輹。
貞しければ吉にして悔亡ぶ。藩決けて羸しまず。大輿の輹に壮んなり。
正しさを守れば吉で、悔いは消えます。垣根が破れて、角はもう絡まりません。大きな車の、車軸を支える部分に力が満ちています。
行く手をふさいでいた壁がゆるみ始め、前へ進められる時です。車が車台で重さを支えるように、力は確かな所に使いましょう。落ち着いて押していけば、遠くまで進みやすくなります。
小象:藩決不羸,尚往也。
六五
喪羊于易,无悔。
羊を易に喪う。悔なし。
気づかないうちに羊を失いますが、悔いはありません。
力ずくで押し切ろうとする勢いが消え、柔らかいやり方に変わる形です。強みを失ったように見えても、ぶつかり合いはずっと減ります。惜しまなくてよいでしょう。
小象:喪羊于易,位不當也。
上六
羝羊觸藩,不能退,不能遂,无攸利,艱則吉。
羝羊藩に触れて、退くこと能わず、遂ぐること能わず。利ろしき攸なし。艱しめば則ち吉。
雄羊が垣根に突っ込み、退くことも進むこともできません。よいことは何もありません。苦しさを受け止めれば吉です。
勢いよく進みすぎて、交渉が行き詰まる、案件が途中で止まるなど、身動きのとれない局面です。難しい状況だとまず認め、腰を据えて少しずつ片づけていけば、長引きにくくなります。
小象:不能退,不能遂,不詳也。艱則吉,咎不長也。
大壯,大者壯也。剛以動,故壯。大壯利貞;大者正也。正大而天地之情可見矣!
大壮とは、大きなもの(陽剛)が盛んになることです。剛健で、しかも動くので、盛んなのです。大壮が正しさを守るのがよいというのは、大きなものは正しくなければならないからです。正しく、しかも大きければ、天地の本当の姿が見えてきます。
大象雷在天上,大壯;君子以非禮弗履。
雷の天上に在るは大壮なり。君子以て礼に非ざれば履まず。
雷が天の上にあるのが大壮です。君子はこれを見て、礼に合わないことは踏み行いません。
序卦伝:なぜこの順番なのか物不可終遯,故受之以大壯。
物事はいつまでも退いているわけにはいきません。退ききれば、再び盛んになります。そこで遯の後に大壮が続きます。
雑卦伝大壯則止,遯則退也。
雑卦伝は、大壮は止まること、遯は退くこと、と対にします。通行の解釈では、正しい道が盛んな時には小人が止まり、小人が勢いを得た時には君子が退く、という対比です。大壮はほどよい所で止まることを知れ、と読む説もあります。
関連する卦よくある質問
大壮卦が出たら、恋愛はどう読む?
陽の気が盛んで、魅力も自信もある時期です。自分から動くほうが有利でしょう。ただ追いかけすぎたり返事を急かしたりすると、相手は引きやすくなります。答えるための間をあげましょう。 雷が天で鳴り響くように、言い合いも大きくなりがちで、二人とも譲らない時です。言い負かしても関係はよくなりません。九二は中を守って吉。譲れる所は一歩譲ると、落ち着きやすくなります。
大壮卦が出たら、仕事はどう読む?
実力も勢いもあり、昇進を狙ったり大事なプロジェクトを引き受けたりするのに向きます。気をつけたいのは九三の「羝羊觸藩」。強気で押したり規則にぶつかったりすると、身動きがとれなくなりやすいものです。 上を目指す機会も実力もあります。ただ、強気で人を押さえつけないこと。決まりに沿って、力を本当に必要な所に使い、人と正面からぶつからないようにしましょう。
大壮卦が出たら、待っていることは来る?
四本の陽爻が下から伸びていく形で、物事が進みやすく、知らせは早めです。ただし筋の通ったやり方をしていることが条件。催促や圧力で急がせると、かえって止まりやすくなります。
大壮卦が出たら、失せ物は見つかる?
見つかる見込みは高めです。震は動く場所や大通り、乾は高い所や丸い物、金属です。出入りする通路やいつも通る道、棚の上の高い所、金属の容器の中を探してみましょう。
一卦は一つの問いに答え、命盤はあなた自身とこの一年の全体を映します。
経文は『周易』の通行本によります。現代語訳と読み方は星格が書いた参考で、定説ではありません。