復卦
冬至に一つの陽が地の底から戻ってくるように、外れていたことが正しい道へ戻り始めます。引き返すこと、やり直すことの卦で、戻るのは早いほどよいとします。
一つのことを心に、筮竹で一卦立てる引き返し、やり直す卦です。外れていたことが正しい道へ戻るチャンスがあります。ただ戻ってきた力はまだ小さいので、小さなところから直し、少しずつ回復させていくのに向いています。
よいこと
- 早めに引き返して直す
- 止まっていたことを再開する
- 昔の友人に連絡する
- 小さく少しずつ立て直す
避けたいこと
- 同じ失敗をくり返す
- 引いたり出たりする
- 持ち直してすぐ飛ばす
- 迷っても認めない
仕事とお金
- 就職・転職
- 得意な分野に戻る、前の職場に戻るのに向いています。復は一つの陽が戻ったばかりで、力はまだ小さめ。まず慣れた道で実績を作り、戻ってすぐ高い役職を求めないことです。
- 起業・商売
- 止めていた商品の再開、元の客層への立ち返りに向きます。卦辞の「朋来无咎」のとおり、昔の顧客や仲間が声をかけてきたら受けてよい時です。ただ規模は小さく始めましょう。
- お金
- 収支が落ち着きを取り戻し始める時です。積み立てを再開する、予算を組み直すのに向いています。持ち直したばかりで上乗せを急がず、まずは安定させましょう。
恋愛と人間関係
- シングル
- 昔の知り合いがまた現れる、自分がもう一度人と知り合おうと思える時期です。よい始まりなので、慣れた輪の中からゆっくりと。急いで決めなくてかまいません。
- パートナーがいる
- 冷えていた関係が温まり始めます。六二は「休復」、意地を手放して相手へ一歩寄れば、関係は回りやすくなります。昔のことを蒸し返して、戻ってきた温かさを冷まさないように。
- 復縁
- 復はそもそも引き返す卦で、見込みはあります。声をかけるなら早めに。初九の「不遠復」がいちばんよい形です。ただ上六の「迷復」のように同じ過ちをくり返すと、戻ってもまた離れやすくなります。
- 人間関係・協力
- 連絡の途絶えた友人や、以前組んだ相手にまた連絡するのに向きます。六四は「中行獨復」。周りがそろってずれた方へ進む時も、自分ひとり正しいやり方へ戻ってかまいません。
暮らし
- 試験・学業
- 再受験、復習、長く離れていた科目の学び直しに向きます。地の中で雷がゆっくり力をためるように、毎日少しずつ触れることから。最初から予定を詰め込まないことです。
- 引っ越し・旅行
- 外出や引っ越しはおおむね順調で、行き帰りとも差し障りは少なめです。ただ陽が戻ったばかりの時は静けさが合います。大象では冬至に関所を閉じたとあり、大きな移動は落ち着いてからでも遅くありません。
- 心身の状態
- 調子は戻り始めていますが、まだ芽が出たばかりです。まず生活のリズムを整え、早めに寝ること。少しよくなったからと夜更かしをしないように。不調が何日も続くなら、医療機関で相談を。
昔ながらの占的
- 待っていること
- 返事は来そうですが、一回りするのを待つ必要があります。卦辞の「七日来復」は周期のことで、一巡すれば戻ってきます。その間に方向を変えないことが条件です。
- 争い・訴訟
- 交渉の席に戻るのに向き、こじれたままより話し直すほうがよい時です。ただ六三の「頻復」のように引いたり出たりをくり返すのは危うい形。立場を決めたら、何度も言い分を変えないことです。
- 失せ物・尋ね人
- 見つかる見込みはあります。ぐるっと回ってまた出てくることが多い形です。低い場所、床の上、布や袋の中(坤)、よく通る動線や出入口の近く(震)を探してみてください。
決断するとき
前へ進んでよく、特に方向を正す、やり直すという決断に向いています。引き返すなら早いほうがよく、先延ばしにするほど戻りにくくなります。
たとえばこんな人なら
復は引き返す卦で、戻る道は開いています。まず辞めた理由に正直に向き合い、戻った後の役割を話し合っておきましょう。最初の数か月を手堅く働けば、六五の「敦復」のように信頼も戻りやすくなります。
途切れたら来週の月曜日まで待たず、今日からやり直しましょう。復は早く戻るほどよいとする卦です。どんな場面で吸ってしまったかを振り返り、その場面を避けること。そうしないと六三の「頻復」をくり返しやすくなります。
これは変爻がないときの読み方です。変爻があれば朱熹の考変占法で読むべき爻を見ます。卦を立てると結果ページで直接わかります。
亨。出入无疾,朋來无咎。反復其道,七日來復,利有攸往。
亨る。出入疾なく、朋来りて咎なし。其の道を反復し、七日にして来復す。往く攸有るに利ろし。
通じます。出るにも入るにも差し障りがなく、仲間が来ても咎はありません。この道を行き来して、七日で戻ってきます。進んで行くのによいです。
地雷復(ちらいふく)は、上卦が坤(地)、下卦が震(雷)です。雷が地の中に潜んでいます。上に五本の陰爻が重なり、一本の陽爻がいちばん下に戻ってきたところで、冬至のあと陽の気がまた芽生える姿から「復」と名づけられました。
初九
不遠復,无祇悔,元吉。
遠からずして復る。悔に祇ることなし。元吉。
遠くまで行かないうちに引き返します。悔いに至ることはなく、大いに吉です。
方向がずれたと気づいたらすぐ直す時です。きつく言いすぎたらその日のうちに謝る、計画がそれたらすぐ戻す。間違っている時間が短いほど、払う代償も小さくなりやすいものです。
小象:不遠之復,以修身也。
六二
休復,吉。
休く復る。吉。
よい形で戻ります。吉です。
身近に正しいやり方をしている人がいます。意地を張らずにその人から学び、合わせて直しましょう。こういう引き返し方は恥ではなく、物事もそれにつれて回りやすくなります。
小象:休復之吉,以下仁也。
六三
頻復,厲无咎。
頻りに復る。厲うけれども咎なし。
何度も引き返します。危ういですが、咎はありません。
同じ失敗をしては直し、また繰り返している形です。やめたはずの習慣に戻る、引き受けては断り直す、など。危うい状態ですが、引き返す気持ちがあるうちは立て直せます。くり返す原因を突き止めることが先です。
小象:頻復之厲,義无咎也。
六四
中行獨復。
中行にして独り復る。
人々の中を歩きながら、ひとりだけ引き返します。
周りがみな同じ方向へ進むなか、自分だけがおかしいと気づいて向きを変える形です。大きく声を上げなくてかまいません。まず自分が正しいことをする。まだ力は小さいので、全員を説得しようと急がないほうが無難です。
小象:中行獨復,以從道也。
六五
敦復,无悔。
敦く復る。悔なし。
手厚く、着実に戻ります。悔いはありません。
自分のことを誠実に振り返り、地道に直そうとしている時です。関係をきちんと修復する、悪い癖を本気で断つ。こうした直し方は、後悔につながりにくいものです。
小象:敦復无悔,中以自考也。
上六
迷復,凶,有災眚。用行師,終有大敗,以其國君,凶;至于十年,不克征。
復るに迷う。凶。災眚有り。用て師を行えば、終に大敗有り。其の国君に以ぶ。凶。十年に至るまで征する克わず。
迷って引き返しません。凶です。天災も人災もあります。この状態で兵を出せば、最後には大敗し、国君にまで凶が及びます。十年たっても、再び出征することができません。
間違いに気づきながら押し通し、深みにはまっていく形です。赤字の続く事業を意地で続けるような場合、一度の大きな失敗が何年も尾を引きかねません。今のうちに誤りを認めて止めれば、傷はまだ小さく抑えやすくなります。
小象:迷復之凶,反君道也。
復亨;剛反,動而以順行,是以出入无疾,朋來无咎。反復其道,七日來復,天行也。利有攸往,剛長也。復其見天地之心乎?
復が通じるのは、剛が戻ってきたからです。動いて、しかも従順に進むので、出るにも入るにも差し障りがなく、仲間が来ても咎がありません。この道を行き来して七日で戻ってくるのは、天の運行です。進んで行くのによいのは、剛が伸びつつあるからです。復の卦に、天地が万物を生み続ける心が見えるのではないでしょうか。
大象雷在地中,復;先王以至日閉關,商旅不行,后不省方。
雷地中に在るは復なり。先王以て至日に関を閉じ、商旅行かず、后方を省みず。
雷が地の中にあるのが復です。昔の王はこれを見て、冬至の日には関所を閉じ、商人や旅人は旅をせず、君主も四方の見回りに出ませんでした。
序卦伝:なぜこの順番なのか物不可以終盡,剝窮上反下,故受之以復。
前の卦は剥です。物事はいつまでも尽き続けることはなく、剥ぎ取られて上まで行き着けば、また下から戻ってきます。そこで剥の後に復が続きます。
雑卦伝剝爛也,復反也。
剥は熟れて崩れ落ちること、復はもとへ戻ることです。陽は剥でいちばん上の一本まで削られ、復でまたいちばん下から戻ってきます。去ることと戻ること、ちょうど逆の動きです。
関連する卦よくある質問
復卦が出たら、恋愛はどう読む?
昔の知り合いがまた現れる、自分がもう一度人と知り合おうと思える時期です。よい始まりなので、慣れた輪の中からゆっくりと。急いで決めなくてかまいません。 冷えていた関係が温まり始めます。六二は「休復」、意地を手放して相手へ一歩寄れば、関係は回りやすくなります。昔のことを蒸し返して、戻ってきた温かさを冷まさないように。
復卦が出たら、仕事はどう読む?
得意な分野に戻る、前の職場に戻るのに向いています。復は一つの陽が戻ったばかりで、力はまだ小さめ。まず慣れた道で実績を作り、戻ってすぐ高い役職を求めないことです。 止まっていた企画を再開する、本業に立ち返る、間違った方向を修正するのに向く時期です。動き出したばかりのうちは飛ばしすぎず、何度か着実に回してからペースを上げましょう。
復卦が出たら、待っていることは来る?
返事は来そうですが、一回りするのを待つ必要があります。卦辞の「七日来復」は周期のことで、一巡すれば戻ってきます。その間に方向を変えないことが条件です。
復卦が出たら、失せ物は見つかる?
見つかる見込みはあります。ぐるっと回ってまた出てくることが多い形です。低い場所、床の上、布や袋の中(坤)、よく通る動線や出入口の近く(震)を探してみてください。
一卦は一つの問いに答え、命盤はあなた自身とこの一年の全体を映します。
経文は『周易』の通行本によります。現代語訳と読み方は星格が書いた参考で、定説ではありません。