入門・2026-10-02

紫微斗数とは:命盤の見方と十四主星・十二宮がわかる入門ガイド

友だちから命盤のスクリーンショットが送られてきた。12のマスには星の名前がぎっしり、横には小さな文字もたくさん。はじめて紫微斗数に触れる人の多くがつまずくのは、古い漢文ではなく、どのマスから見ればいいかわからないことです。

実は、命盤を読む順番は決まっています。まず命宮を探し、命宮にどの主星があるかを見て、それから関係するいくつかの宮をつなげて読みます。この記事では、紫微斗数の入門に必要なことをこの順番で並べました。命盤のでき方、十二宮がそれぞれ何を表すか、十四主星とはどんな星か、そして四化と流年まで進みます。自分の命盤と見比べながら読むのがいちばんの近道です。先に命盤を作って、命宮にどの星があるか見てみてください。

紫微斗数とは

紫微斗数(しびとすう)は、生まれた日時から描く「人の地図」です。材料は4つだけです。生まれた年、月、日、時辰、そこに性別が加わります。昔の人はこれを干支に置き換え、決まった口訣にしたがって100以上の星を12のマスに配置し、星の組み合わせでその人の性格やリズムを描きました。

今読むことのできる源流は、明の時代に刊行された『紫微斗数全書』です。著者は宋の初めの道士・陳希夷とされていますが、多くは名前を借りたものと考えられています。それでも、命盤の作り方や星の描写は、だいたい明の時代には形が整っていました。

紫微斗数はよく四柱推命と比べられます。使う材料はほぼ同じで、違うのは読み方です。四柱推命は生まれた日時を8つの文字に置き換え、五行の強弱を見ます。紫微斗数は星を12の宮に配置し、恋愛、仕事、お金にそれぞれひとつの宮があるので、平面図のように見えます。紫微斗数のほうが入門しやすいと感じる人が多いのは、そのためです。

『全書』巻一の「太微賦」は、冒頭でみずからこう言っています。

斗数は至玄至微にして、理旨明らかにし難し

書いた本人でさえ、つかみにくいものだと認めているのです。だから星格(セイカク)紫微斗数では、命盤を判決文ではなく地図として読みます。地図が示すのは、あなたがふだんどう考え、どこでつまずきやすいかです。どこへ向かうかを決めるのは、あなた自身です。この考え方は、学堂の最初のレッスン紫微斗数は占いではなく、性格の地図でより詳しく扱っています。

命盤はどうやって作られるか

命盤の作り方は4つのステップに分けられます。だいたいの流れがわかれば十分で、アプリやウェブサイトなら一瞬で作れます。

  1. 旧暦に置き換える:紫微斗数は旧暦の月と十二の時辰を使います。ひとつの時辰は2時間です。
  2. 命宮を探す:命盤の寅のマスを1月とし、時計回りに生まれた月まで数えます。次にそのマスを子の刻とし、反時計回りに生まれた時辰まで数えます。止まったところが命宮です。
  3. 五行局を決める:命宮の干支の納音から、水二局・木三局・金四局・土五局・火六局のどれかが決まります。
  4. 星を配置する:まず紫微星の位置が決まり、ほかの主星は口訣にしたがって続いて並び、そのあと副星と四化が配置されます。

いちばん覚えておきたいのは2つめのステップです。命宮は生まれた月と時辰から数えて決まるので、時辰がひとつずれると、命宮もひとつ隣のマスに移ります。命盤を作るときは、日付より時辰のほうが大事なのです。時辰がはっきりしない人は、隣り合う2つの時辰の命盤を両方見て、読んでみて自分らしいほうを選ぶとよいでしょう。

十二宮:1枚の命盤に、12の部屋

命盤の12のマスは、それぞれ人生のひとつのテーマだけを受け持ちます。命宮から反時計回りに、命宮、兄弟宮、夫妻宮、子女宮、財帛宮、疾厄宮、遷移宮、奴僕宮(交友宮とも)、官禄宮、田宅宮、福徳宮、父母宮の順に並んでいます。

無理に暗記しなくても、3つのラインに分ければ覚えやすくなります。

  • 自分のライン:命宮、福徳宮、遷移宮、疾厄宮。あなたがどんな人か、心が落ち着いているか、外でどう見えるか、ストレスをどう受け止めるか。
  • 関係のライン:兄弟宮、夫妻宮、子女宮、奴僕宮、父母宮。きょうだいや同世代、パートナー、あなたが育てる人、友人や同僚、目上の人や上司。
  • 資源のライン:財帛宮、官禄宮、田宅宮。お金の出入り、仕事の進め方、最後にどれだけの蓄えが残るか。

宮の名前と座席は別のもの

初心者がいちばん混乱しやすいのは、宮の名前と十二支です。命盤の12のマスの十二支は決まった座席で、どの命盤でも同じです。寅は左下の角にあり、時計回りに卯、辰、巳と続き、ぐるりと丑まで回ります。人によって違うのは宮の名前のほうです。あなたの命宮は午の宮にあり、友だちの命宮は亥の宮にある、ということが起こります。

ほかの人の命盤を見るときは、まず命宮がどの十二支にあるかを探し、そこから反時計回りにひとつずつ確かめていきます。命宮の両隣は、反時計回り側が兄弟宮、時計回り側が父母宮で、真向かいが遷移宮です。まずこの4つをつかめば、ほかの宮も見つけやすくなります。

文字どおりに読まない

宮の名前は昔の人がつけたもので、文字どおりに読むと意味が狭くなりがちです。子女宮は子どもだけでなく、後輩の育て方や自分の作品との向き合い方も表します。父母宮は上司や組織との付き合い方も表します。奴僕宮は今では交友宮とも呼ばれ、友人、同僚、チームを見る宮です。現代の読み方では、それぞれの宮を「ひとつの種類の関係」や「ひとつの種類の資源」に広げて読みます。そうすれば、結婚していない人や子どもがいない人でも、夫妻宮や子女宮から読み取れることがあります。12の宮の詳しい内容は、学堂の1枚の命盤、12の部屋でひとつずつ解説しています。

命宮と身宮:まずこの2つを見る

命盤を読む最初のステップは、いつも命宮です。『全書』巻三の「談星要論」は昔の人が命盤を見る順番を挙げていて、その最初の句が「第一に命宮を看る」です。三方や福徳宮はそのあとです。命宮が表すのは、生まれ持った性格と最初の反応です。その後どれだけ学び、どれだけ変わっても、何かが起きたときに最初に出てくるのは、たいてい命宮の姿です。

次に探すのが身宮です。13番目の部屋ではなく、どれかの宮に付く印で、あとからだんだん力を注いでいく方向を表します。身宮が入るのは6か所だけで、生まれた時辰で決まります。

  • 子の刻・午の刻:命宮(命身同宮)
  • 丑の刻・未の刻:福徳宮
  • 寅の刻・申の刻:官禄宮
  • 卯の刻・酉の刻:遷移宮
  • 辰の刻・戌の刻:財帛宮
  • 巳の刻・亥の刻:夫妻宮

たとえば身宮が官禄宮にある人は、仕事の成果が自分らしさと結びつきやすく、身宮が福徳宮にある人は、年を重ねるほど心が満たされているかを気にするようになります。『全書』巻一の「斗数準縄」にはこうあります。

身命は星を得るを要と為し、限度は吉に遇うを栄と為す

命宮と身宮に良い星があることがいちばん大事で、めぐってくる運が良いのはプラスアルファ、という意味です。昔の人の命盤の読み方には順番がありました。まずその人を見て、それから時期を見るのです。2つの宮を並べて読む方法は、命宮と身宮のレッスンを見てください。

三方四正:ひとつの宮を読むには、4つの宮を見る

紫微斗数では、ひとつの宮だけを見ることはほとんどありません。どの宮を読むときも、4つの宮をセットにします。その宮自身、真向かいの対宮、そして左右にそれぞれ5つめまで数えた2つの三合宮です。これをあわせて三方四正と呼びます。

命宮の三方四正は、ちょうど命宮、財帛宮、官禄宮、遷移宮になります。あなたという人、お金の稼ぎ方、仕事の進め方、外での姿です。紫微斗数では、稼ぎ方や仕事の進め方はもともと性格の延長だと考えるので、この4つの宮はいつも一緒に読みます。「斗数発微論」も同じ見方です。

四正の吉星は定めて貴と為し、三方に殺拱すれば奇少なし

四正に吉星があれば、昔の人は品格があると見ました。三方を煞星に囲まれていれば、光るところが少ないと見ました。大事なのは良し悪しではなく、昔の人がひとつの宮を評価するとき、決してその宮だけを見ていなかったということです。

重みとしては、その宮自身がいちばん重く、次が対宮、その次が三合宮です。恋愛を見たいなら、夫妻宮だけを見つめないでください。対宮の官禄宮、三合の遷移宮と福徳宮も一緒に語ります。たとえば夫妻宮の星はロマンチックなのに官禄宮の星は仕事熱心だと、恋愛がよく仕事に中断されます。相手を大切にしていないのではなく、時間がほかの宮に取られているのです。宮の数え方は三方四正:部屋どうしは行き来するでしっかり練習できます。

十四主星:命盤に住む14人の主

十二宮が部屋なら、主星は部屋の主です。紫微斗数には14の主星があり、命宮にどの星があるかが、その人を読むいちばんの近道です。星格では、十四主星に空宮を加えて15のキャラクターにまとめ、性格によって4つのタイプに分けています。キャラクター名は覚えやすくするために星格がつけたもので、古書がどう言っているかは、それぞれの星のページに原文を載せています。

開拓タイプ:七殺星、破軍星、貪狼星

この3つの星はどの命盤でも必ずおたがいの三方四正に入り、昔の人はまとめて「殺破狼」と呼びました。共通点は、エネルギーが強く、現状に満足しないことです。

  • 七殺星:将軍。決断が早く自立していて、まず突き進んでから調整します。
  • 破軍星:改革者。現状に満足せず、壊して作り直すことをいといません。
  • 貪狼星:マルチプレイヤー。多才で友だちづくりが好きで、欲しいものがたくさんあります。

リーダータイプ:紫微星、天府星、武曲星、天相星、廉貞星

このタイプの星は権限と責任、資源、ルールと関わることが多く、物事を引き受けることに慣れています。

  • 紫微星:帝王。自分の考えがあり、メンツを大切にします。そばに支える人が必要です。
  • 天府星:金庫番。落ち着いていて慎重で、守るものがあると安心します。
  • 武曲星:実業家。現実的で決断が早く、形になってはじめて納得します。
  • 天相星:宰相。公平で調整が上手く、その場をまとめる名人です。
  • 廉貞星:審判。原則にも感情にも強く、人当たりはよくても心のなかに物差しを持っています。

知略タイプ:天機星、太陰星、天同星、天梁星

この4つの星はよく一緒に三方四正に現れ、昔の人はまとめて「機月同梁」と呼びました。突き進むよりも、考えること、感じること、人の面倒を見ることが得意です。

  • 天機星:軍師。頭の回転が速くアイデア豊富ですが、考えすぎることもあります。
  • 太陰星:詩人。繊細で控えめ。表面は静かでも、心のなかはドラマでいっぱいです。
  • 天同星:ムードメーカー。おおらかで楽天的、楽しむことが好きで、はじめは苦労してもあとから楽になるタイプです。
  • 天梁星:長老。大人びていて筋道を大切にし、人の面倒を見るのが好きです。

表現タイプ:巨門星、太陽星

この2つの星は、どちらも力を「話すこと」と「与えること」に使います。片方は言葉で、片方は情熱で。

  • 巨門星:論客。弁が立ち、「なぜ」を問うのが好きで、言葉に重みがあります。
  • 太陽星:ナビゲーター。情熱的で外向的、まずほかの人を照らすことに慣れています。

15番目:命宮の空宮

14の主星はよく2つが同じマスに入るので、ほとんどの人の命盤には主星のないマスがあります。これを空宮と呼びます。命宮がちょうど空宮の人を、星格ではカメレオンと呼んでいます。『全書』巻二は子女宮を説明するついでに、読み方も教えています。

如し本宮に星曜無くば、専ら対宮に何の星宿有るかを看る

つまり真向かいの宮の主星を借りて読み、力は少し割り引きます。命宮が空宮だからといって個性がないわけではありません。いくつもの個性を試せるようなもので、環境が変わると自分もそれに合わせて調整していきます。

主星は明るさも見る

同じ主星でも、どの十二支の宮にあるかで、力の出方が変わります。古書はこれを廟・旺・得・利・平・不・陥の7段階に分けています。たとえば太陽星は昼の位置で明るく、太陰星は夜の位置で明るくなります。輝度は点数ではなく、その星の「地力」のようなもので、四化や同宮する星とあわせて見る必要があります。十四主星の全体像と2つの星系については、主星は部屋の主のレッスンにあります。

四化:星を動かす4つの思い

主星があなたがどんな人かを決めるのに対し、四化はある星がどの方向に押し出されるかを表します。四化とは化禄、化権、化科、化忌の4つで、新しい星ではなく、もともとある星に付く印です。

  • 化禄:縁がある、順調、実りがある。
  • 化権:主導したい、コントロールしたい。
  • 化科:見てもらいたい、認められたい。
  • 化忌:気になる、こだわる、手放せない。

四化は十干で決まり、10の十干にそれぞれ4つの星が割り当てられています。生まれ年の十干で、一生持ち続ける生年四化が決まります。10年ごと、1年ごとにも、それぞれ別の組があります。四化を読む基本の形は「〇〇星が化△で、□□宮にある」です。星はどの個性が動かされるか、化はどの方向に向かうか、宮は人生のどのテーマで使われるかを表します。

四化に良し悪しはありません。化禄は順調ですが、散らばりやすい。化忌は引っかかりますが、あなたがいちばん真剣になれる場所であることが多いのです。はじめて触れるなら、四化は4つの思いから読むのがいちばんスムーズです。

運限:命盤は地図、流年は天気

本来の命盤は一生変わらず、あなたという人を描いています。紫微斗数にはもうひとつの層があり、運限と呼ばれます。10年ごとにひとつの宮を進む大限と、1年ごとにひとつの宮を進む流年です。どちらも、その期間に関心の中心がどの宮にあるかを表します。

流年の見つけ方はかんたんです。今年が何の十二支の年かを見て、命盤でその十二支のマスが今年の流年命宮になります。2026年は丙午の年なので流年命宮は午の宮、2027年(丁未年)は未の宮に移り、旧暦の元日から年が替わります。そのマスがあなたの命盤で何の宮にあたるかで、今年の中心となるテーマがわかります。その年の十干も4つの星を化します。2027年の丁年の四化の読み方は、2027年(丁未年)の流年四化にまとめています。

流年は、本来の命盤と大限の上に重ねて読みます。流年が描くのは関心の中心であって、台本ではありません。詳しくは流年:今年のテーマで解説しています。

初心者のための命盤を読む順番

ここまでの内容をつなげると、はじめて自分の命盤を読むときは、この順番がおすすめです。

  1. 命宮を探す:どの主星があるかを見て、まずその星のページを読みます。空宮なら、対宮から借りる星を見ます。
  2. 身宮を探す:どの宮に付いているかを見ます。そこが、あなたがあとからだんだん力を注いでいく場所です。
  3. 命宮の三方四正を見る:財帛宮、官禄宮、遷移宮にそれぞれどの星があるかを見て、稼ぎ方、仕事の進め方、外での姿が、命宮と同じ種類の個性かどうかを確かめます。
  4. 生年四化を見る:化した4つの星がそれぞれどの宮にあるかを見て、いちばん順調な宮と、いちばん手放せない宮を見つけます。
  5. 最後に流年を見る:今年の流年命宮があなたのどの宮にあたるか、四化がどこに入るかを見ます。

順番を逆にすると、迷いやすくなります。流年だけを見るのは、今日の天気だけで引っ越すかどうかを決めるようなものです。ある描写を読んだら、まず「自分はこうだろうか」と考え、次に「もしそうなら、どう調整したいか」を考えてみてください。当たっているかどうかを問うより、ずっと役に立ちます。

よくある質問

紫微斗数の入門では、まず何を学べばいいですか?

まず命宮の探し方を覚え、それから十四主星と十二宮を知りましょう。命宮にどの主星があるかが、その人を読むいちばんの近道です。十二宮は、それぞれのマスが何を受け持つかを教えてくれます。この2つに慣れたら三方四正と四化に進み、大限と流年は最後です。

命盤を見ても混乱しないためには、どうすればいいですか?

決まった順番で読みましょう。命宮、身宮、命宮の三方四正、生年四化、最後に流年です。はじめは小さな星をすべて見る必要はなく、主星と四化をつかめば十分です。一度にひとつの宮だけを読み、読み終えたら、その対宮と三合宮につなげていきます。

十四主星のなかで、いちばん良い星はどれですか?

いちばん良い星というものはありません。どの主星にも得意なこととつまずきやすいところがあります。紫微星は器が大きい一方でメンツにこだわりやすく、天同星は付き合いやすい一方で居心地のよさに安住しやすい、といった具合です。古書も輝度、四化、三方四正の組み合わせを見ていて、ひとつの星だけで良し悪しを決めることはありません。

命宮に主星がないのは、よくないことですか?

いいえ。命宮に主星がないことを命宮の空宮と呼び、ほとんどの人の命盤には空宮があるので、まったく珍しくありません。読み方は、対宮の主星を借りて読み、あわせて財帛宮と官禄宮も読むというものです。『全書』は命宮に主星がないことにやや控えめな評価をしていますが、同じ本で対宮を借りる読み方も教えています。現代の見方では、それは環境に合わせて個性を調整しやすいということで、何かが欠けているわけではありません。

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この記事は一般的な読み方です。あなた自身の命盤では、星の明るさ、三方四正、流年によって変わります。命盤を出して見るのがいちばん確かです。

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