紫微斗数の格局・吉格
坐貴向貴とは?
成立の条件
天魁星と天鉞星の一方が命宮に入り、もう一方が真向かいの遷移宮にあること。
星格で命盤を出すと、あなたの命盤にある格局が自動で表示されます。
天魁星(てんかいせい)と天鉞星(てんえつせい)は、紫微斗数(しびとすう)で引き立ててくれる人をあらわす2つの星です。天魁星は昼の引き立て役で、年上の人が表立って押し上げてくれる。天鉞星は夜の引き立て役で、目立たないところで手を貸してくれる。一方が命宮に入り、もう一方が真向かいから照らす配置を、昔の人は坐貴向貴(ざきこうき)と呼びました。座っている場所にも、向き合う先にも、助けてくれる人がいるという意味です。自分にあるか確かめるには、まず命盤を作ってください。
坐貴向貴の成立条件
- 天魁星が命宮、天鉞星が遷移宮にあるか、その逆で、天鉞星が命宮、天魁星が遷移宮にあること。
- 遷移宮は命宮の対宮(たいきゅう)で、影響力は命宮そのものに次ぐ大きさです。
天魁星と天鉞星の位置は、生まれ年の十干で決まります。『紫微斗数全書』巻二の覚え歌の最初の句はこうです。
甲・戊・庚は牛・羊。
甲・戊・庚の年に生まれた人は、天魁星が丑(牛)、天鉞星が未(羊)にあり、この2つの宮はちょうど向かい合っています。ほかの十干では、天魁星と天鉞星は対宮になりません。ですから星格の判定では、甲・戊・庚の年に生まれ、命宮が丑か未にある人だけが坐貴向貴を持ち、だいたい命盤20枚に1枚です。
古書の範囲は少し広めです。巻一の「定貴局」にはこうあります。
坐貴向貴とは、魁鉞、命に在りて迭いに相い坐拱するを謂う是れなり。
「坐拱」は一方が命宮に座り、もう一方が外から照らすことです。古書の「拱」は対宮だけでなく、三合の宮を含むことも多いのですが、星格は対宮だけを見ます。いちばん厳しく、いちばんストレートな読み方です。
古書の言葉と、今の読み方
巻一の「太微賦」にはこうあります。
魁鉞同行すれば、位、台輔に居る。
「台輔」は宰相、朝廷で君主を補佐する高官のことです。巻一の「諸星問答論」は、天魁星と天鉞星について問われてこう答えています。
魁鉞は斗中の科を司るの星、命に入りて坐貴向貴、或いは左右・吉星の聚まるを得れば、富貴ならざる無し。
同じ段には、大きな困難にぶつかっても「必ず貴人の成就扶助を得る」ともあります。巻三にも「魁鉞、命身にあれば多く桂を折る」という句があり、注釈は命宮・身宮にあるのがいちばん良く、三方はその次だとしています。
今の暮らしに置き換えると、坐貴向貴の人によく見られるのはこんな姿です。
- 行き詰まったとき、手を差しのべてくれる人がよく現れる。 大物とは限らず、ちょうどいいタイミングで現れるだれか、ということが多いです。
- 2種類の引き立てがある。 天魁星は表立った引き立てで、上司の推薦や先生の紹介のようなもの。天鉞星は陰の手助けで、友人の紹介や、知らないところでだれかが口添えしてくれるようなものです。
- 外に出るほどチャンスがある。 遷移宮は外の世界をあらわします。ここに引き立ての星があるので、慣れた環境を離れたほうが、かえって助け手に出会いやすいのです。
坐貴向貴がつまずきやすいところ
1つ目は、頼りすぎること。 引き立て運が強いと、何かあったときの最初の反応が「だれかが助けてくれる」になりやすく、自分の準備がおろそかになります。
2つ目は、恩返しをためらうこと。 人に助けられることは多いのに、今度は自分がだれかを引き立てる側に回ることを考えない。人づきあいは双方向です。受け取るだけで返さなければ、助けてくれる人も少しずつ減っていきます。
3つ目は、だれが本気なのか見分けにくいこと。 手を貸してくれる人が多いぶん、本当にあなたのためを思っている人と、見返りを求めている人を見分けることも必要です。
力が増すとき、割り引かれるとき
- 増すとき: 三方にさらに左輔星・右弼星・文昌星・文曲星、または化科がある。古書の「或いは左右・吉星の聚まるを得れば、富貴ならざる無し」のとおり、引き立てに加えて、助け手と評判もそろいます。
- 割り引かれるとき: 命宮か遷移宮に擎羊星・陀羅星・火星・鈴星・地空星・地劫星がある。巻三は魁鉞が「刑殺の沖会を見る者は平常」としています。引き立ての力が薄まり、助けが来ても、もう少し根気が要ります。
天魁星と天鉞星が対宮ではなく、命宮を左右からはさむ形は、魁鉞夾という別の格局です。
自分が坐貴向貴かどうかの見方
- 生まれ年の十干が甲・戊・庚かを見ます(旧暦の年で数え、旧正月より前に生まれた人は前の年になります)。
- 命盤を作って、命宮が丑か未にあるかを見ます。
- 命宮が丑で天魁星が命宮に入っているか、命宮が未で天鉞星が命宮に入っていて、向かいにもう一方があれば、坐貴向貴です。
この2つの星をもっと知りたいときは、六吉星の回を見てください。
よくある質問
坐貴向貴とはどういう意味ですか?
天魁星と天鉞星の一方が命宮に入り、もう一方が向かいの遷移宮にある配置を坐貴向貴と言います。座っている場所にも、向き合う先にも、引き立ててくれる人がいる、という意味です。『紫微斗数全書』には「坐貴向貴とは、魁鉞、命に在りて迭いに相い坐拱するを謂う」とあり、一生を通じて引き立て運が強く、行き詰まったときに手を差しのべてくれる人がよく現れる配置と読みます。
坐貴向貴を持つのはどんな人ですか?
天魁星と天鉞星の覚え歌「甲・戊・庚は牛・羊」のとおり、甲・戊・庚の年に生まれた人は天魁星が丑、天鉞星が未にあり、2つの宮は真向かいです。ですから、この3つの十干の年に生まれ、命宮が丑か未にある人だけが、天魁星と天鉞星が命宮と向かいに並ぶ坐貴向貴を持ちます。
坐貴向貴と魁鉞夾はどう違いますか?
坐貴向貴は一方が命宮に、もう一方が向かいにある形です。魁鉞夾は2つの星が命宮の左右のマスに分かれて入り、命宮をはさむ形です。坐貴向貴の引き立ては直接的で、外で出会うことが多く、魁鉞夾はすぐそばの両側で支えてくれる人がいる、という違いです。
坐貴向貴の人が気をつけたいことは何ですか?
いちばん多い課題は、引き立てに頼りすぎて自分の準備を忘れること、そして受け取るだけで返さないことです。古書には困難にぶつかっても「必ず貴人の成就扶助を得る」とありますが、助けてくれる人が手を差しのべるのは、たいてい、ふだんから助けたくなる人だからです。
ほかの格局
格局はプラスアルファで、結論ではありません。同じ格局でも、あなた自身の命盤では、星の明るさ、三方四正、いまどの大限にいるかで変わってきます。
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