紫微斗数の格局・中立の格局

殺破狼とは?

成立の条件

命宮の主星に七殺星・破軍星・貪狼星のどれかがあること。この3つは必ずお互いに三合の位置に並ぶので、1つが命宮に入れば、残りの2つは三方から照らします。

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殺破狼(さっぱろう)は、紫微斗数(しびとすう)でいちばん名前の知られた星の組み合わせかもしれません。七殺星(しちさつせい)・破軍星(はぐんせい)・貪狼星(どんろうせい)の3つです。名前だけ聞いて「落ち着かない人生」と思う人も多いのですが、実際に表しているのはリズムです。振れ幅が大きく、じっとしていられず、変化を燃料にして進む。同じリズムも、使いどころが合えば新しいものを切り開く力になります。自分が当てはまるかどうかは、まず命盤を作って、命宮にどの星があるかを見てください。

殺破狼の成立条件

条件は1つだけです。命宮の主星に、七殺星・破軍星・貪狼星のどれかがあること。

この3つの星は、命盤の上での距離が決まっていて、いつもお互いに三合(さんごう)の位置に並びます。ですから1つが命宮に入れば、残りの2つは必ず財帛宮と官禄宮から照らし、命宮の三方四正(さんぽうしせい)はそのまま殺破狼のセットになります。

条件がゆるいぶん、殺破狼はとてもよく見かけます。だいたい命盤4枚に1枚です。3つの星はそれぞれ持ち味が違います。

  • [七殺星](/star/qisha)が命宮:将軍タイプ。決めるべきときに決められて、短距離走のようなリズムで動きます。
  • [破軍星](/star/pojun)が命宮:改革者タイプ。納得がいかなければ壊して作り直す。先に壊し、それから建てます。
  • [貪狼星](/star/tanlang)が命宮:マルチプレイヤータイプ。興味が広く、人に好かれ、欲しいものも多い人です。

殺破狼は紫微星・武曲星・廉貞星と同宮することもよくあります。紫微七殺、武曲破軍、廉貞貪狼といった組み合わせです。同宮する星が勢いに方向を与えます。紫微星なら勢いにスケールが出て、武曲星ならお金と実務に向かい、廉貞星なら筋の通し方と強い感情がにじみます。

古書の言葉と、今の読み方

『紫微斗数全書』巻一の「斗数骨髄賦」にはこうあります。

七殺破軍は宜しく外に出づべし、機月同梁は吏人と作る。

2つの句は対になっています。殺破狼は外へ出て切り開き、機月同梁は組織の中で働く。昔の「外に出る」は故郷を離れて身を立てることでした。今の暮らしに置き換えると、動き回ること、進路を変えること、新しい場を開くことのほうが、同じ場所を守るより力を出しやすい、と読めます。

「殺破狼」という3文字のまとまりは、巻二で紫微星が大限に入るところを論じた箇所にも出てきます。

只だ恐る、三方の殺破狼。

三方がすべて殺破狼になる時期は、変化がとくに多くなる、という意味です。昔の人が恐れたのは不安定さでしたが、今を生きる多くの人にとっては、不安定さこそがチャンスのある場所でもあります。

「太微賦」にはもう1句あります。

七殺破軍は専ら羊鈴の虐に依る。

七殺星や破軍星が擎羊星・鈴星のような煞星と重なると、力が増幅される、ということです。うまく出れば度胸、悪く出れば無鉄砲になります。

今の暮らしに引き寄せると、殺破狼はこう読めます。

  • 変化のある仕事に向いています。 営業、起業、プロジェクト、新規事業、メディア、海外とかかわる仕事、自衛官・警察・消防、スポーツ。臨機応変さと開拓が求められる舞台で、殺破狼はいちばん力を出します。
  • 人生に大きな曲がり角が何度かあります。 転職、引っ越し、分野替えは、殺破狼の人にはごく普通のことです。曲がり角のたびに、次の章が始まる可能性があります。
  • プレッシャーが大きいほど頭が冴えます。 平穏な日々が長く続くとかえって息が詰まり、挑戦があるときがいちばん調子がいいタイプです。

殺破狼がつまずきやすいところ

1つ目は、走るのが速すぎて締めが弱いこと。 出だしは強いのに、7〜8割まで来ると次へ行きたくなります。仕上げを手伝ってくれる人をそばに置くか、「終わらせてから次へ」というルールを自分に課すだけで、ずいぶん変わります。

2つ目は、退路を残さないこと。 七殺星は一点に賭け、破軍星はまず壊してから考えます。手持ちの資源を一度に全部つぎ込む癖は、順調なときは爆発力になりますが、うまくいかないときは一度で大きな痛手になります。曲がり角の前に、最悪の場合を自分が持ちこたえられるか、考えておきましょう。

3つ目は、積み上げている実感を持ちにくいこと。 動き続けるぶん、年数や評判は積み重なりにくくなります。そこで「人」を積み上げるものにする方法があります。それぞれの時期から信頼できる人を何人か残しておけば、次のスタートはゼロからになりません。

力が増すとき、気をつけたいとき

  • 三方に化禄・化権・左輔星・右弼星・天魁星・天鉞星がある:勢いを受け止める資源があり、変化が成果につながりやすくなります。
  • 七殺星・破軍星が廟・旺の位置にある(七殺朝斗、英星入廟など):勢いに方向があります。
  • 擎羊星・陀羅星・火星・鈴星が同宮する、または三方に化忌がある:変化がより急にやってくるので、決める前にもう少し立ち止まりましょう。

自分が殺破狼かどうかの見方

  1. 命盤を作って、命宮の主星を見ます。
  2. 七殺星・破軍星・貪狼星のどれかがあれば、殺破狼のラインです。
  3. さらに、どの星か、何と同宮しているかを見て、自分のバージョンを読みます。

3つの星系の分け方は三大星系の回、七殺星と破軍星の違いは七殺星と破軍星の回で詳しく扱っています。

よくある質問

殺破狼は悪い命盤ですか?

いいえ。殺破狼が表すのは、変化が大きく、新しい場を開くのが好きなリズムです。『紫微斗数全書』の「七殺破軍は宜しく外に出づべし」は、外へ出たほうが力を発揮できるという意味です。課題は勢いがつきすぎることと退路を残さないことで、運が悪いということではありません。起業家やトップセールスにも、このラインの人がたくさんいます。

殺破狼にはどんな仕事が向いていますか?

変化があり、臨機応変さが求められる仕事です。営業、起業、プロジェクト管理、新規事業、メディア、海外とかかわる仕事、自衛官・警察・消防、スポーツなど。同じことのくり返しで変化のない仕事は、殺破狼の人には息苦しく感じられやすいです。

殺破狼はよくある配置ですか?

とてもよくあります。だいたい命盤4枚に1枚です。七殺星・破軍星・貪狼星はいつもお互いに三合の位置にあるので、どれか1つが命宮にあれば、残りの2つが三方から照らします。

殺破狼なら起業しないといけませんか?

そうとは限りません。殺破狼の人はゼロから始める変化に人より強いのですが、その推進力は会社の中で新しい部署を立ち上げたり、新しいプロジェクトを回したりするときにも同じように生きます。大事なのは、変化と挑戦のある持ち場を見つけることで、必ずしも自分が社長になることではありません。

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