紫微斗数の格局・気をつけたい組み合わせ
空庫とは?
成立の条件
天府星が地空星または地劫星と同じ宮にあること。
星格で命盤を出すと、あなたの命盤にある格局が自動で表示されます。
天府星(てんぷせい)は財の蔵を表す星で、どっしりして守るのが上手く、守るものがあってこそ安心できるタイプです。古書ではずばり「禄庫」と呼ばれています。空庫(くうこ)は、この蔵が地空星(ちくうせい、書によっては天空星とも)や地劫星(ちごうせい)と出会う配置です。蔵はあるのに、中身が持ち出されやすくなります。珍しいものではなく、だいたい命盤7枚に1枚は、どこかの宮にこの組み合わせがあります。自分の天府星がどこにあるかは、まず命盤を作って確かめてください。
空庫ができるしくみ
条件は、天府星が地空星または地劫星と同じ宮にあることです。空劫のどちらか1つがあれば成立します。
天府星の位置は紫微星と対称で、生まれた旧暦の日と五行局(ごぎょうきょく)で決まります。地空星・地劫星は生まれた時辰で決まり、亥の宮から数え始めて、地劫星は順に、地空星は逆に進みます。この2種類の位置がちょうど重なったものが空庫です。命宮に入るものはもう少し少なく、だいたい75枚に1枚です。
古書の言葉
「空庫」という名前は『紫微斗数全書』の原文にはなく、後の時代の占い師による呼び方です。その根拠は『全書』の天府星の描写にあります。巻一の「天府の主る所は如何」の篇にはこうあります。
天府は禄庫と為す、命に逢えば終に是れ富なり。
同じ篇には、こうも書かれています。
若し空亡に値えば、是れ孤立と為す。
天府星が空亡に出会うと、蔵がぽつんと孤立して立っているようなもの、という意味です。古書が言っているのは「空亡」(截空・旬空の類)ですが、後の時代には同じ理屈が地空星・地劫星にも広げられました。蔵がいちばん恐れるのは「空」なのです。
紫微星と天府星の回でも触れたように、天府星が禄存星や化禄と出会えば蔵に中身があってゆったり構えられ、空劫に出会うと不安になってしがみつきたくなりやすくなります。
今の読み方
天府星の持ち味は「守る」こと、空劫の持ち味は「漏れる」ことです。この2つが重なると、よく見られるのはこんな姿です。
- 守ろうとするほど守りきれない。 天府星は手元の量をとても気にするのに、思わぬ出費や、つぎ込んだのに戻ってこないことがよく起こります。
- 数字よりも安心感のほうが削られやすい。 口座の残高が少ないとは限らないのに、心のどこかでいつも足りないと感じています。
- ほかの天府星よりアイデアが多い。 地空星・地劫星はひらめきや型破りな道も表すので、この蔵は時々、保守的でないことをしたくなります。成功も失敗も振れ幅が大きくなります。
星格の読み方はこうです。守っているはずのものが抜けていきやすい。もっと稼ぐことより、手をつけない蓄えを残しておくことのほうが大事です。
宮ごとの表れ方
- 命宮:もともと金庫番タイプの人ですが、安心感がとくに揺らぎやすくなります。
- 財帛宮:「蔵が空になる」という元の意味にいちばん近い配置です。何があっても手をつけない口座を1つ持っておくと安心です。天府星が財帛宮にある場合とあわせて読んでください。
- 田宅宮:住まいや不動産のことで守りが利きにくく、引っ越しやリフォームで予算を超えやすくなります。
- 官禄宮:仕事の成果が薄まりやすいので、自分の功績と使った資源をきちんと記録しておきましょう。
空庫と「露庫」の違い
後の時代には「露庫(ろこ)」という言い方もあります。天府星が擎羊星・陀羅星・火星・鈴星のような煞星に出会い、蔵の扉が開いて中身が外に出ている状態です。空庫は中身が抜かれること、露庫は扉が開くことで、どちらも天府星が煞星を嫌うという話です。星格では今のところ空劫のほうだけを表示しています。地空星・地劫星が「空」といちばん直接につながっているからです。
やわらぐとき
- 同じ宮や三方に禄存星・化禄がある。 蔵にいつも新しいものが補われるので、少し持ち出されても困りません。
- 空劫が1つだけ。 地空星か地劫星のどちらか1つなら、2つそろうより軽くなります。
- 左輔星・右弼星・天魁星・天鉞星がある。 一緒に蔵を守ってくれる人がいます。
実際のやり方は禄逢空劫と似ています。収入が入ったら、まず一定額を手をつけない場所へ移すこと。天府星にいちばん必要なのは「底」で、底があれば、ほかのお金はもっと気楽に使えます。地空星・地劫星の性格は六煞星の回で扱っています。
よくある質問
天府の空庫とはどういう意味ですか?
天府星が地空星または地劫星と同じ宮にある配置です。天府星は財の蔵、空劫は空振りと目減りを表すので、合わせると「守っているはずのものが抜けていきやすい」という意味になります。今の読み方では、もっと稼ぐことより、手をつけない蓄えを残すことのほうが大事、となります。
空庫は『紫微斗数全書』に出てくる言葉ですか?
「空庫」という名前は後の時代の占い師の言葉です。『全書』は天府星を「禄庫」と呼び、天府星が「若し空亡に値えば、是れ孤立と為す」とも書いています。後の時代にこの理屈が地空星・地劫星に広げられ、空庫という呼び方が生まれました。
天府の空庫があるとお金がないということですか?
いいえ。その分野の資源が流れ出やすく、安心感が揺らぎやすいという意味で、収入の多い少ないの話ではありません。空庫を持つ人には稼ぐのが上手な人もたくさんいます。そのぶん、決まった貯蓄と、手をつけない予備のお金がより必要になる、ということです。
ほかの格局
格局はプラスアルファで、結論ではありません。同じ格局でも、あなた自身の命盤では、星の明るさ、三方四正、いまどの大限にいるかで変わってきます。
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