紫微斗数の格局・気をつけたい組み合わせ

孤君とは?

成立の条件

紫微星が命宮にあり、命宮の三方四正に左輔星・右弼星・文昌星・文曲星・天魁星・天鉞星の6つの吉星がひとつもないこと。

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紫微星(しびせい)は帝王の星です。帝王の重みは、半分は本人から、半分はまわりの人から来ます。孤君(こくん)が語っているのは、その後ろ半分が空いている状態です。紫微星が命宮にあるのに、三方四正(さんぽうしせい)に助け手の星がひとつもない。君臣慶会とはちょうど両極の関係です。自分がどちらかを知るには、まず命盤を作って、命宮が紫微星かどうかを見てください。

孤君の成立条件

星格の判定では2つのことを見ます。

  • 命宮の主星が紫微星であること。 単独でも、天府星(てんぷせい)・天相星(てんそうせい)・貪狼星(どんろうせい)・破軍星(はぐんせい)・七殺星(しちさつせい)と同宮していても数えます。
  • 命宮の三方四正に、六吉星(ろくきちせい)がひとつもないこと。 左輔星(さほせい)・右弼星(うひつせい)・文昌星(ぶんしょうせい)・文曲星(ぶんきょくせい)・天魁星(てんかいせい)・天鉞星(てんえつせい)が、命宮・遷移宮・財帛宮・官禄宮のどこにもない状態です。

この条件はそれほどゆるくなく、だいたい命盤50数枚に1枚です。

『紫微斗数全書』の言い方はもっと直接的で、左輔星と右弼星だけを見ています。

輔弼の同行無ければ則ち孤君たり、美玉と雖も足らず。

古書の基準では、左輔星と右弼星が来ていなければそれだけで孤君です。星格は文昌星・文曲星・天魁星・天鉞星も助け手として数え、6つともない場合だけ印をつけるので、印がつく命盤は古書の範囲より狭くなります。巻一には天相星に注目した別の言い方もあります。

相有れば用有りと為し、相無ければ孤君と為す。

天相星は「印星」で、宰相のような存在です。紫微星はそばに天相星がいてはじめて、代わりに実行してくれる人を得ます。2つの言い方を並べると、意味は同じです。帝王の星には、仕事を引き受けてくれる人が必要なのです。

古書の言葉と、今の読み方

「美玉と雖も足らず」はとても的確な言葉です。玉は玉のままで、紫微星のスケール、自分の考え、責任感はちゃんとあります。ただ、まわりを引き立てる飾りがひと回り足りず、輝きが外に出てこないのです。巻一は紫微星について「全て輔弼の功に依る」とも述べていて、紫微星はもともと補佐されることを前提にした星です。

今の暮らしに置き換えると、孤君の人にはこんな姿がよく見られます。

  • 何でもひとりで背負う。 人を頼りたくないのではなく、自分でやるほうが早いのに慣れて、気づけば全部を抱えています。
  • 自分の考えが強く、人に頼むのが苦手。 孤君の人にとっては、人に手伝いを頼むほうが、その仕事をやり終えるより疲れることがあります。
  • ポストに見合う力はあるのに、まわりがよく空いている。 管理職や責任者になって仕事はきちんとこなせても、チームがついてこられないことがあります。

紫微星と天府星の回では、こんなたとえを使いました。とても有能な上司の下に人がいないので、何でも自分でやるしかない。最後には、まわりは「付き合いにくい」と感じ、上司は「だれも頼りにならない」と感じる。孤君はこの循環にはまりやすいのです。

孤君がつまずきやすいところ

1つ目は、疲れること。 すべてが自分の手を通るので、量が増えると持ちこたえられません。孤君の人はめったに「疲れた」と言わず、限界まで頑張ったある日、急に何もしたくなくなる、ということがよくあります。

2つ目は、近寄りにくいこと。 自分で判断し、自分で決めるのに慣れていると、まわりは手を出す余地がなく、近づくのもためらいます。まわりの人は手伝いたくないのではなく、どう手伝えばいいのかわからないのです。

3つ目は、任せることを手放すことだと感じること。 渡した仕事が自分ほどうまくできていないと、つい取り戻してしまいます。何度か取り戻しているうちに、本当にだれも引き受けたがらなくなります。

少し楽になるとき

孤君は決まった結論ではありません。次のような場合は、少しゆるみます。

  • 化禄・化権・化科が命宮を照らす。 人は少なくても、資源や評判が支えてくれるので、ひとりでも道を切り開けます。
  • 紫微星と同宮する主星が助けになる。 たとえば紫微星と天府星の同宮なら守るべき蔵があり、紫微星と天相星の同宮なら、天相星そのものが助け手の役を担います。
  • 大限が六吉星のある宮に入る。 その10年は、まわりの人がはっきり増えます。任せる練習にいちばんいい時期です。

反対に、命宮の三方にさらに擎羊星・陀羅星・地空星・地劫星や化忌があると、古書は「君子は野に在り、小人は位に在り」と述べています。今の言葉にすると、頼れる人が少なく、足を引っぱる人が多くなるので、人を選ぶときはいっそう慎重に、ということです。

自分が孤君かどうかの見方

  1. 命盤を作って、命宮の主星が紫微星かどうかを見ます。
  2. 命宮・遷移宮・財帛宮・官禄宮の4つの宮にある星を書き出します。
  3. 六吉星がひとつもなければ孤君です。1つか2つあれば、助け手はいるけれど多くはない。左輔星と右弼星がそろっていれば君臣慶会です。

孤君の人へのひとつの方向は、助け手が現れるのを待つより、自分から1人か2人を選んで、小さなことから任せていくことです。紫微星がいちばん困るのは人がいないことではなく、人がいるのに任せられないことです。

よくある質問

孤君は悪い格局ですか?

孤君は、紫微星が命宮にあるのに助け手が足りない、という意味で、ポイントは仕事の進め方にあり、能力の高い低いではありません。孤君の人は自分の考えが強く責任感も重く、多くのことをひとりでやり遂げられます。気をつけたいのは、長くひとりで背負うと疲れること、そしてまわりが手を出しにくくなることです。

孤君と君臣慶会はどう違いますか?

どちらも紫微星が命宮にあります。君臣慶会は左輔星と右弼星がそろい、まわりに頼れる人がいる形。孤君は三方に六吉星がまったくなく、何でも自分でやるのに慣れている形です。片方はチームで、片方は自分の力で進みます。

孤君の人にはどんな仕事が向いていますか?

ひとりでやり遂げられて、責任の範囲がはっきりした仕事が向いています。専門コンサルタント、技術のスペシャリスト、個人での創作、独立開業などです。チームを率いるなら、いちばん鍛えたいのは任せる力です。まず小さなことを渡して、まわりの人に実力を見せる機会をつくりましょう。

古書の孤君と星格が印をつける孤君は同じですか?

完全には同じではありません。『紫微斗数全書』は「輔弼の同行無ければ則ち孤君たり」と、左輔星と右弼星だけを見ています。星格は六吉星がすべて三方四正にない場合だけ印をつけるので、範囲は古書より狭くなります。命盤に孤君の印がなくても、左輔星と右弼星がどちらも来ていなければ、古書の基準では孤君にあたります。

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