諸星同垣:貪狼星
〈論諸星同垣:貪狼〉
『紫微斗数全書』巻三・論命と行限・原文と現代語訳
はじめに
この篇は巻三〈諸星同垣〉のうち貪狼星の部分で、全部で十九行です。
最初の行は廟旺の表です。貪狼星は辰・戌・丑・未で廟、子・午で旺、巳・亥で落陥とあり、星格と同じです。
貪狼星は桃花の星で、欲もつかさどるので、断語は両極端に分かれます。よい側では、貪狼星が火星・鈴星に会って四墓の宮にあれば「豪富家資侯伯貴」、入廟なら「壽元長」、吉星を加えて長生に座れば「壽考永如彭租」、貪狼星と武曲星が同行すれば「三十年後發財」、貪武は「先貧而後富」です。凶の側では、貪狼星が煞星に会い吉星がなければ「屠宰之人」、子・午・卯・酉なら「鼠竊狗偷之輩」、巳・亥で煞星が加われば「不為屠戶亦遭刑」、煞星が加わり同宮すれば「女偷香而男鼠竊」、擎羊星・陀羅星とともに亥・子にあれば「泛水桃花」、陀羅星と寅にあれば「風流彩杖」、廉貞星と同度なら「男多浪蕩女多淫」、女命の貪狼星は「多嫉妒」です。
原文の言葉はかなり重く、訳文も字のとおりにしています。底本の「貪狠」は「貪狼」、「亥卯末」は「亥卯未」、「彭租」は「彭祖」、「綠權科」は「祿權科」の誤りです。
1貪狠 廟辰戌丑未 旺子午 陷巳亥
書き下し貪狠、辰戌丑未に廟、子午に旺、巳亥に陥。
現代語訳貪狼星の廟旺:辰・戌・丑・未で廟、子・午で旺、巳・亥で落陥です。
- 廟
- 入廟。星がもっとも力を出せる位置。
- 旺
- 廟に次ぎ、なお力がある位置。
校勘 「貪狠」は「貪狼」とすべきです。
2貪狼遇鈴火四墓宮豪富家資侯伯貴 辰戌宮佳,丑未宮次之,若守照俱可論吉。
書き下し貪狼鈴火に遇い四墓宮なれば、豪富の家資、侯伯の貴。〔辰戌宮は佳く、丑未宮これに次ぐ。若し守照すれば倶に吉と論ずべし。〕
現代語訳貪狼星が鈴星・火星に会い、四墓の宮にあれば、大いに富み、家の財産は豊かで、侯や伯のような貴さがあります。(注)辰・戌の宮がよく、丑・未の宮がそれに次ぎます。宮に座っていても照らしていても、どちらも吉と論じてよいです。
- 侯伯
- 侯や伯に封じられた貴族。
3貪狠入廟壽元長
書き下し貪狠入廟すれば、寿元長し。
現代語訳貪狼星が入廟すれば、寿命が長くなります。
校勘 「貪狠」は「貪狼」とすべきです。
言い回しは〈諸星同垣:天同星〉の「天同會吉壽元長」と同じです(諸星同垣:天同星)。〈大限十年の禍福を論ず〉は寿星として紫微星・天同星・天梁星と並べて貪狼星を挙げています(大限十年の禍福を論ず)。貪狼星はふつう桃花と欲の星と見られていて、寿星としての顔にはあまり注意が向きませんが、この句はその出どころの一つです。入廟は辰・戌・丑・未の四墓を指します。いまの言葉なら、活力にあふれ、生命力が強い、ということです。
4貪狼會殺無吉曜屠宰之人
書き下し貪狼殺に会い吉曜無ければ、屠宰の人。
現代語訳貪狼星が煞星に会い、吉星がなければ、屠殺をする人です。
〈貪狼星の主るところは〉は「四殺同,定為屠宰」と言います(貪狼星の主るところは)。昔の人の理屈はこうです。貪狼星には欲と行動力があり、煞星は刃物と流血を帯びています。吉星の抑えがなければ、生き物を殺す仕事に落ちる、というわけです。屠殺は昔は卑しい職業とされましたが、いまなら刃物・食肉・外科・食肉処理などにかかわる仕事にあたり、悪い意味を込める必要はありません。
5貪狠子午卯酉鼠竊狗偷之輩終身不能有為 申子辰人命坐子宮,寅午戌人命坐午宮,亥卯末人命坐卯宮,巳酉丑人命坐酉宮是也。
書き下し貪狠子午卯酉なれば、鼠窃狗偸の輩、終身為す有る能わず。〔申子辰の人は命子宮に坐し、寅午戌の人は命午宮に坐し、亥卯末の人は命卯宮に坐し、巳酉丑の人は命酉宮に坐す、是れなり。〕
現代語訳貪狼星が子・午・卯・酉にあれば、こそ泥のたぐいで、一生何も成し遂げられません。(注)申・子・辰の年に生まれた人で命宮が子の宮、寅・午・戌の年の人で命宮が午の宮、亥・卯・未の年の人で命宮が卯の宮、巳・酉・丑の年の人で命宮が酉の宮にある場合がこれです。
- 鼠竊狗偷
- ねずみや犬のように盗む。こそ泥のこと。
校勘 「貪狠」は「貪狼」とすべきです。注の「亥卯末」の「末」は「未」とすべきです。
注の四つの組には決まりがあります。申子辰年生まれは命宮が子、寅午戌年生まれは午、亥卯未年生まれは卯、巳酉丑年生まれは酉で、どれも生年の三合の真ん中、つまり〈将星〉の位置です。星格の盤では将前十二神の将星がちょうどこの宮に来るので、そのまま確かめられます。〈太微賦〉は「貪會旺宮,終身鼠竊」と言い(太微賦)、旺宮とは子・午・卯・酉のことです。字のとおりならこそ泥のたぐいです。現代に引き直せば、欲が強く近道を好む、と読めます。条件はかなり具体的なので、子・午・卯・酉に貪狼星が座る人すべてに広げてはいけません。
6貪狼加吉坐長生壽考永如彭租 寅午戌火生人,命坐寅木申金。
書き下し貪狼吉を加え長生に坐せば、寿考永く彭租の如し。〔寅午戌火の生人、命寅木・申金に坐す。〕
現代語訳貪狼星に吉星が加わり、長生の地に座れば、彭祖のように長生きします。(注)寅・午・戌の火の年に生まれた人で、命宮が寅(木)・申(金)に座る場合です。
- 長生
- 長生十二位の第一の位。
- 彭租
- 彭祖のこと(底本の誤字)。八百年生きたと伝えられる人物。
校勘 「彭租」は「彭祖」とすべきです。
星格のやり方長生十二位の進む向きについて、全書は男は順、女は逆と書いています。星格は年の陰陽と男女で順逆を決めるので、長生の来る宮は全書どおりに置いた場合と違うことがあります。
元の句は〈太微賦〉の「貪坐生鄉,壽考永如彭祖」です(太微賦)。生郷は長生の地のことです。注は、寅午戌の火の年の人で命宮が寅か申に座るとしていますが、寅は火の長生、申は水と土の長生で、注の書き方はやや混乱しています。貪狼星は寅・申では平和にすぎず、頼りにしているのは輝度ではなく長生の生気です。長生十二位の向きは上の「星格のやり方」で説明したとおりで、星格は年の陰陽と男女で順逆を決めるため、星格の盤の長生が寅・申に来るとは限りません。
7貪狠巳亥加殺不為屠戶亦遭刑 享福不久。
書き下し貪狠巳亥にて殺を加うれば、屠戸と為らざるも亦た刑に遭う。〔福を享くること久しからず。〕
現代語訳貪狼星が巳・亥にあって煞星が加われば、屠殺業者にならなくても、刑罰に遭います。(注)福を享けるのは長くありません。
校勘 「貪狠」は「貪狼」とすべきです。
貪狼星は巳・亥では必ず廉貞星と同宮し、二つの星はどちらも落陥です。そこへ煞星が加われば、屠殺業者にならなくても刑罰に遭う、と言います。これは貪狼星のもっとも弱い位置です。廉貞星は化気が囚、貪狼星は桃花で、二つとも落陥なので、欲が大きく抑えが利かず、煞星に会うと法に触れやすい、というわけです。注は福を享けるのが長続きしないとしています。第4段の屠宰と比べると、あちらはどの宮でも煞星に会い吉星がない場合、こちらは巳・亥の落陥の地に限った場合なので、「遭刑」が加わっています。
8貪狼同行晚景邊夷神服 三十年後發財,坐命武曲守照。辰戌宮佳,丑未宮次之。
書き下し貪狼同行すれば、晩景に辺夷神服す。〔三十年後に財を発す。命に坐し武曲守照す。辰戌宮は佳く、丑未宮これに次ぐ。〕
現代語訳貪狼星が武曲星と同行すれば、晩年には辺境の異民族が畏れて服します。(注)三十を過ぎてから財を成します。命宮に座り、武曲星が守るか照らす場合です。辰・戌の宮がよく、丑・未の宮がそれに次ぎます。
- 邊夷神服
- 辺境の異民族が心から服従すること。
9貪武先貧而後富 利己損人,命有紫微日月左右昌曲,限逢綠權科,則貴顯論。
書き下し貪武は先に貧しくして後に富む。〔己を利し人を損う。命に紫微・日月・左右・昌曲有り、限緑権科に逢えば、則ち貴顕と論ず。〕
現代語訳貪狼星・武曲星は、先に貧しく、後に富みます。(注)自分を利し、人を損ないます。命宮に紫微星・太陽星・太陰星・左輔星・右弼星・文昌星・文曲星があり、運限で化禄・化権・化科に会えば、貴く名が顕れると論じます。
校勘 注の「限逢綠權科」の「綠」は「祿」とすべきです。
元の句は〈斗数骨髄賦〉の「先貧後富武貪同身命之宮」です(斗数骨髄賦)。前の句の注にある「三十年後發財」と同じことを言っています。注はまず「利己損人」と言い、次に、命宮に紫微星・日月・左右・昌曲があり運限で禄・権・科に会えば貴顕と論じる、としています。つまり武貪そのものは財と利に傾いていて、吉星とよい運限があってはじめて貴に変わる、ということです。全書には先に貧しく後に富む命を論ずという専門の篇もあり、運限の面から同じ現象を説明しています。
10貪狼加殺同鄉女偷香而男鼠竊
書き下し貪狼殺を加え郷を同じくすれば、女は香を偸み、男は鼠窃す。
現代語訳貪狼星に煞星が加わって同宮すれば、女は密通し、男は盗みをします。
- 偷香
- 密通すること。
〈貪狼星の主るところは〉は、貪狼星が七殺星と身宮・命宮を守れば「男有穿窬之體,女有偷香之態」と言います(貪狼星の主るところは)。言葉はほとんど同じで、ここでは七殺星が煞星に置き換わっています。字のとおりなら、男女の品行についての重い言葉です。いまの目で読めば、欲が強く境界線を引くのが苦手で、恋愛やお金の面で一線を越えやすい、ということです。実際にどうなるかは、命宮の三方に吉星や化科の抑えがあるかで決まります。
11貪狼武曲同守身無吉命反不長 命無吉曜,身有貪武,孤貧。
書き下し貪狼・武曲同じく身を守り、吉無ければ、命反って長からず。〔命に吉曜無く、身に貪武有れば孤貧。〕
現代語訳貪狼星・武曲星がともに身宮を守り、(命宮に)吉星がなければ、寿命はかえって長くありません。(注)命宮に吉星がなく、身宮に貪狼星・武曲星があれば、孤独で貧しくなります。
貪武がともに身宮にあり、命宮に吉星がなければ、寿命はかえって長くないと言い、注は孤独で貧しいとしています。これは第8・9段の遅咲きと対になっています。同じ武貪でも、身宮にあって命宮に支えがなければ、遅咲きどころか孤独で貧しくなる、ということです。身宮は後天の力の入れどころ、命宮は土台です。土台が弱く、後天を担うのが財と欲の星では持ちこたえられない、と昔の人は考えました。盤では、身宮がどの宮かを確かめ、そこに武曲星・貪狼星があるかを見ます。
12貪月同殺會機梁貪財無厭作經商。
書き下し貪月同殺、機梁に会えば、財を貪りて厭く無く、経商を作す。
現代語訳貪狼星・太陰星・天同星・七殺星が天機星・天梁星に会えば、財をむさぼって飽くことがなく、商売をします。
- 貪月同殺會機梁
- 貪狼星・七殺星は殺破狼の組、太陰星・天同星・天機星・天梁星は機月同梁の組で、二つの組は盤上で同宮することも三方で会うこともありません。この句には命盤の条件を付けていません。
13貪遇羊陀居亥子名為泛水桃花 男女貪花,迷酒喪身。有吉曜則吉。
書き下し貪、羊陀に遇いて亥子に居る、名づけて泛水桃花と為す。〔男女花を貪り、酒に迷いて身を喪う。吉曜有ればすなわち吉。〕
現代語訳貪狼星が擎羊星・陀羅星に会って亥・子にあるのを、「泛水桃花」と言います。(注)男女とも色を好み、酒に溺れて身を滅ぼします。吉星があれば吉です。
- 泛水桃花
- 亥・子は水に属し、桃花の星である貪狼星が水に浮かぶ姿。
〈太微賦〉では「貪居亥子,名為犯水桃花」となっています(太微賦)。亥・子は水に属し、貪狼星は桃花なので、水に浮かぶ桃の花というわけです。条件はかなり具体的に分けられます。擎羊星が子に来るのは壬年、陀羅星が亥に来るのは癸年です。癸年は貪狼星も化忌になるので、癸年生まれで貪狼星が亥に座れば、落陥・陀羅星・化忌の三つが同じ宮にそろいます。字のとおりなら酒色に溺れて身を滅ぼすということですが、注は吉星があれば吉だとして、救いの条件も示しています。
14貪狼陀羅在寅宮號曰風流彩杖
書き下し貪狼・陀羅寅宮に在る、号して風流彩杖と曰う。
現代語訳貪狼星と陀羅星が寅の宮にあるのを、「風流彩杖」と呼びます。
- 風流彩杖
- 色恋沙汰で杖刑を受けること。
〈太微賦〉の元の句は「刑遇貪狼,號曰風流彩杖」で(太微賦)、「刑」はふつう擎羊星か天刑星を指します。同垣のこの篇では陀羅星が寅にある形に変わっています。陀羅星が寅に来るのは乙年(禄存星が卯)です。寅の貪狼星は平和にすぎず、対宮は廉貞星です。二か所の定義は違っていて、〈太微賦〉は刑の星に、こちらは陀羅星と寅の宮に重きを置いています。昔は色恋のために杖で打たれる刑を受けました。いまなら、恋愛の問題から生じるもめごとや処分、と読めます。
15貪武申宮為下格 化忌方論。
書き下し貪武申宮は下格と為す。〔化忌して方に論ず。〕
現代語訳貪狼星・武曲星が申の宮にあれば、下格です。(注)化忌のときにはじめてこう論じます。
- 貪武申宮
- 貪狼星と武曲星がそろうのは丑・未だけです。申の宮ではどちらか一つが命宮に座る形にしかなりません。
注で述べたとおり、貪武が同宮するのは丑・未だけなので、申の宮ではどちらか一つしか命宮に座れません。貪狼星が申なら平和で対宮は廉貞星、武曲星が申なら得地で天相星と同宮します。原注は化忌のときにはじめて下格と論じるとしています。貪狼星の化忌は癸年、武曲星の化忌は壬年です。この句の要点は申の宮よりも化忌にあり、申の宮の貪狼星か武曲星に化忌が付いてはじめて下格になる、ということです。
16貪武四生四墓宮破軍忌殺百工通
書き下し貪武四生四墓宮、破軍・忌・殺なれば、百工に通ず。
現代語訳貪狼星・武曲星が四生・四墓の宮にあり、破軍星・化忌・煞星に会えば、さまざまな手仕事に通じます。
- 四生
- 寅・申・巳・亥。
- 百工
- さまざまな手工業。
四生は寅・申・巳・亥、四墓は辰・戌・丑・未です。武貪がこれらの宮で破軍星・化忌・煞星に会えば、あらゆる手仕事に通じると言います。〈財帛宮〉にも「武曲同加四殺百工生財」とあります(財帛宮)。全書は武曲星・貪狼星に煞星が加わる形を繰り返し技芸と結びつけています。力は強いのに煞星に断ち切られて正道を進めず、その分を手仕事で発揮する、という理屈です。いまなら、多才で、手を動かす力が強い人と読めます。
17貪武破軍無吉曜迷戀酒以忘身 或作手藝。
書き下し貪武破軍、吉曜無ければ、酒に迷恋して以て身を忘る。〔或いは手芸を作す。〕
現代語訳貪狼星・武曲星・破軍星に吉星がなければ、酒に溺れて我が身を忘れます。(注)あるいは手仕事をします。
貪狼星・武曲星・破軍星に吉星がなければ、酒に溺れて身を忘れ、注はあるいは手仕事をするとしています。三つともエネルギーを外へ向け、欲と行動を重んじる星なので、吉星の抑えがなければ溺れやすい、と昔の人は考えました。この句は第11段・第16段と同じ筋で、武貪に耗の星や煞星が加わると、富貴から技芸や耽溺へ向きが変わる、ということです。今日で言えば、活力が強く遊び好きなので、打ち込める仕事や趣味を見つけることが大切だ、と読めます。
18貪狼廉貞同度男多浪蕩女多淫
書き下し貪狼・廉貞同度すれば、男は多く浪蕩、女は多く淫。
現代語訳貪狼星と廉貞星が同宮すれば、男は多く放埒で、女は多く淫らです。
- 同度
- 同じ宮にあること。
廉貞星と貪狼星が同宮するのは巳・亥だけで、二つの星はどちらも落陥です。全書が桃花について下すもっとも重い組み合わせの一つです。廉貞星は次桃花、貪狼星は正桃花で、二つの桃花の星がそろって落陥の地にあるので、男は放埒、女は淫らだと言います。言葉は字のとおり残しています。現代風に読めば、感情が豊かで付き合いが多く、込み入った関係に陥りやすい、ということです。実際の様子を決めるのは、夫妻宮と福徳宮の組み合わせ、それに化科や天刑星のような抑えの星があるかどうかです。
19女命貪狼多嫉妒 在亥子,遇羊陀嫉妒之流。逢祿馬不美。
書き下し女命の貪狼は嫉妒多し。〔亥子に在りて羊陀に遇えば嫉妒の流。禄馬に逢うは美ならず。〕
現代語訳女命で貪狼星が命宮にあれば、嫉妬深いことが多いです。(注)亥・子にあって擎羊星・陀羅星に会えば、嫉妬深いたぐいの人です。禄存星・天馬星に会うのはよくありません。
注は条件を、亥・子で擎羊星・陀羅星に会う場合にしぼっていて、第13段の泛水桃花と同じ条件です。ただ女命への断語が嫉妬に変わっています。また禄存星・天馬星に会うのはよくないと言います。禄馬は本来よい組み合わせですが、女命の貪狼星ではかえってよくない方へ働くとされていて、昔の人は、女命が動き回って財が多ければ家に落ち着かないと考えたのかもしれません。これは昔の女命観の典型です。いまの目で読めば、独占欲と競争心がやや強い、ということになります。
底本原文(ウィキソース、一部簡体字)
よくある質問
貪狼星の廟旺はどの宮ですか?
全書の巻三は、貪狼星は辰・戌・丑・未で廟、子・午で旺、巳・亥で落陥としています。星格の輝度表と同じです。
貪狼星が子・午・卯・酉で命宮にあるのはよいのですか?
全書の原文は「貪狠子午卯酉鼠竊狗偷之輩終身不能有為」(「貪狠」は貪狼の誤り)で、注は申子辰年生まれで命宮が子、寅午戌年生まれで命宮が午、などの場合を挙げています。古書の断語なので、字のとおりに訳しています。
泛水桃花とは何ですか?
全書は「貪遇羊陀居亥子名為泛水桃花」と言います。貪狼星が擎羊星・陀羅星とともに亥・子の宮にあれば、男女とも色を好み、酒に溺れて身を滅ぼすとし、吉星があれば吉だとしています。
火貪格とは何ですか?
全書は「貪狼遇鈴火四墓宮豪富家資侯伯貴」と言います。貪狼星が火星か鈴星に会って辰・戌・丑・未にあれば、大いに富み、侯や伯のような貴さもあるとし、辰・戌がもっともよく、丑・未がそれに次ぐとしています。
貪狼星と武曲星は先に貧しく後に富むのですか?
そうです。全書は「貪武先貧而後富」と言い、また「貪狼同行晚景邊夷神服」とも言って、注では三十年後に財を成すとしています。
この篇に出てくる主星